プロダクトマネージャーとして、データに基づく意思決定を
これらの機能によって、Qt Insightはプロダクトの使い勝手の向上や問題の原因特定、投資対効果の改善を支援する。Qtを使用している企業にとって、Qt Insightを利用すれば、UI改善対応に必要な人件費やその他のコストの削減が期待できる。
プロダクトマネージャーの視点として平井氏は「製品のロードマップや機能の優先度を判断する場合、口コミや開発者の意見だけでは不十分です。人気のある機能を強化したり、重要な機能を追加したりするためにはリアルなデータが必要です。社内コミュニケーションや経営層との議論でも、勘や経験に頼るだけでなく、データに基づく判断が可能になるでしょう」とコメントした。
Qt InsightはQtで開発されたアプリケーションに対して使用できるので、商用ライセンスのQtに加え、オープンソース版のQtを使っているプロダクトでも利用できる。Qt Insightには2か月間の無料トライアルがあり、その後継続するには年間サブスクリプションを購入する形となる。なお、トライアルの登録方法などについては、Qtのブログで公開されている平井氏によるQt Insightの入門記事が詳しいので、そちらも併せて参照して欲しい。
GUIの重要性は高まっており、その最適化は商品の差別化において必須となっている。平井氏は最後に次のようにメッセージを残した。
「孫子の兵法にある『彼を知り己を知れば百戦危うからず』の言葉のように、相手と自分のことを知ることが重要です。限られたユーザーによるインタビューやパイロットテストもよいですが、市場にいる多くのリアルなユーザーから24時間データを収集することで、さらに精度の高い情報に基づいて自身のユーザーのことをより深く理解することができるはずです。確かなデータ収集を通じてUIの品質を向上し、より素晴らしいプロダクトをつくっていきましょう」
「Qt Insight」をより詳しく知るには
本記事でユーザー行動分析ツール「Qt Insight」に興味を持たれた方は、ぜひ公式ページもご覧ください。製品特徴に加え、動作する仕組みの解説や導入メリット、見積もり方法などが詳しくまとまっています。無料のトライアルも申し込めますので、実際に触って、その価値を実感いただければと思います。