大手企業の新規事業やプロダクト開発の悩みを解消し、プロフェッショナル人材の活躍の場も提供する
今回話を聞いたのは、プロフェッショナル人材を探し出し、審査を行うとともに、プロジェクトのチーム組成を担当するGNUSの松林幸志氏と、GNUS Professional Networkに参画し、プロダクトマネージャーとして活躍する沢田俊介氏だ。
沢田氏はグラフィックデザイナー出身で、現在はGNUS経由の業務のほか、フリーランスとしてさまざまなプロジェクトに関わっている。
一方GNUSは2019年に電通によって設立された企業で、新規事業創出のコンサルタントと、ソフトウエア開発の支援の双方に強みを持つ。中でも審査制によるハイレベルな専門家集団である「GNUS Professional Network」は事業の中核を占めている。その成り立ちや特徴についてGNUSの松林氏は次のように語る。
「代表の文分がアメリカ駐在時代に日系現地法人のDXプロジェクトで、フリーランスメンバーと共にチームを組んでソフトウェア開発ソリューションを提供する米国企業のGigster(ギグスター)と協業することで成功に導いた経験をもとに、そのGigsterの仕組みやノウハウを日本に展開することで深刻なDX人材不足解決の糸口になると確信し、始まったのがGNUSです」(松林氏)
株式会社GNUS 松林幸志(まつばやし・こうじ)氏
Assistant Director(Account & Network Management)
大手日系メーカーにてMDとして商品企画・開発・購買に担当したのち、執行役員としてフリーランス向けのプロダクトを開発するスタートアップに参画し、新規事業開発やプロダクト推進責任者として複数事業の立ち上げや、幅広い層のフリーランスとプロジェクトを経験。
GNUSにて、累計1000人月以上のアサインメントと30プロジェクト以上のチーミングを推進。プロフェッショナル人材のソーシング、審査、プロジェクトチームの組成を得意とする。
プロダクト開発の成功には、専門性の高いコンサルティングと、迅速で柔軟性の高いソフトウェア開発・運用を一貫して行う必要があり、それをハイレベルなフリーランス人材ネットワークをチーミングして解決するのが「GNUS Professional Network」の特長だ。
なお、プロダクトマネージャーの沢田氏は、米国におけるGigsterとの協業の頃からこのネットワークに参画しており、「GNUS Professional Network」に所属する人材の中でも多数のプロジェクトをこなす優秀なメンバーの一人だ。
主な顧客である大手企業は新規事業の創出やプロダクト開発にあたり、意思決定や仮説検証のアジリティを高めたり、ノウハウを社内に蓄積したりといった目的で、ソフトウェアやシステムを内製化したいという思いがある。また、コロナ禍以前のDX特需に対し、最近は本当に必要な部分に投資を絞る傾向も見受けられる。
一方で優秀な人材の確保は難しい。仮にフリーランスで人員を調達する場合でも、企業側は自社の社員のように扱いたがる一方で、フリーランスの人材は優秀であればあるほど仕事を選べる状況にあり、人材マネジメント側面の課題も大きい。
それらを解決するのが、プロフェッショナル人材が集うフリーランスネットワーク「GNUS Professional Network」だ。
現在参画しているメンバーは500名ほどで、エンジニア・デザイナー・プロダクトマネージャー・プロジェクトマネージャーなど、多彩な人材が所属している。人材の量よりも質にこだわっており、ネットワークへの参画時に審査を実施することによりその質を維持している。また、チーム体制にもこだわっており、プロジェクト内容によって適正なメンバーをアサインしチームを組成する。結果としてそれぞれの業務に集中できる環境を整備している。そういった働きやすさは、案件に参画したメンバーからも多くのフィードバックがあり、新規事業やプロダクト開発における本質的な業務遂行に結びついている。
クライアントとしては大手企業が多く、数百~数千万ユーザーがいるような社会的なインパクトの大きいプロダクトに携わる機会も少なくない。新規事業の創出からプロダクトのグロースまで、さまざまなステージでプロダクトと関わる機会が得られる。例えば、沢田氏は800万人規模の月間ユーザー数を抱えるインターネットラジオ「radiko(ラジコ)」の大規模リニューアルプロジェクトでも活躍した。