米Amplitudeは、AIによってユーザー行動の分析や改善案の提示といった従来なら専門知識やリソースを必要としていた業務の自動化を支援し、継続的なプロダクト改善をより身近なものにする「Amplitude AI Agents(アンプリチュード エーアイ エージェンツ)」の提供を、6月11日に開始した。

Amplitude AI Agentsを使用することによって、チームはこれまで以上にデータ分析や仮説検証、施策の反復といった一連のプロセスを迅速かつ効率的に実行できるようになる。
企業の戦略立案やクリエイティブな問題の解決に注力している間も、Amplitude AI Agentsは並行してデータを監視し、パターンと変化を検出してユーザーセッションの分析から仮説立案、実験の実行、変更の適用、成果のモニタリングまでを自動で行ってくれる。
さらに、コンバージョンやリテンション、エンゲージメント、キャンペーン効果といった重視すべき項目を伝えると、Amplitude AI Agentsは項目に基づいて作業を開始する。
Amplitude AI Agentsは、企業による管理を前提とした設計を組み込んでいるので安心して活用が可能で、自律性レベルは企業が自由に設定できるため、段階的な活用を通じて必要に応じたガードレールや制限を柔軟に加えられる。企業の承認がない限りユーザー向けの変更を実行することはなく、あくまで企業の一員としてビジネス目標の達成を支援する。
Amplitudeは、さまざまなユースケースに特化した、Amplitude AI Agents向けの以下のようなテンプレートの公開を予定している。
- Webサイトコンバージョンエージェント:コンバージョン率の低下を検知するとユーザーセッションを即座に分析して、顧客満足度の低下や売上減少につながるリスクの理由をピンポイントで特定し、改善策を提案するなど、パフォーマンス指標をリアルタイムで監視することで、ビジネスに影響を及ぼす前に問題を特定する
- オンボーディングエージェント:ユーザーがオンボーディングプロセスでつまずいたり、離脱するタイミングを特定するとともに、そこで得られたインサイトに基づいて特定のステップで苦労しているユーザーセグメントごとにカスタマイズされたアプリ内ガイドを自動作成し、定着率の向上を支援する
- 機能導入エージェント:異なるグループと最新のプロダクト機能とのエンゲージメントをセグメントごとに細分化・分析することで、価値を見出しているユーザー、離脱しているユーザー、導入率が高くなるユーザー行動を明らかにし、ユーザーに対して最適な次のアクションを効果的に提案する
- マネタイゼーションエージェント:ユーザーが有料機能へのアップグレードや購入、試用に前向きである兆候を検出して、それに応じたプロダクト内メッセージや特別オファーといった、最適なサポートを提示する
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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