note、コンテンツをAI学習した対価をクリエイターに還元する実証実験を開始

　noteは、同社の運営するメディアプラットフォーム「note」において、クリエイターのコンテンツをAI事業者が学習データとして利用する際に、対価が支払われる仕組みを検証する、実証実験の第1回を2月25日に開始した。

　同実証は、生成AIが仕事や創作活動の強力な助けになる一方で、AI学習に対する意向表明や許諾、対価還元などの仕組みが十分に整っていないことから、クリエイターやコンテンツホルダーの新たな収益機会を創出して、新しいルールやエコシステムをつくり上げるべく行われる。

　同実証を通じて、より多様なコンテンツをクリエイターやコンテンツホルダーの協力のもとに活用できるようになれば、生成AIを開発する企業にとってもAIの品質向上につながり、メリットとなる。

　参加申請は、申し込みフォームにて2月25日〜3月6日の期間に受け付けており、参加したクリエイターのテキストコンテンツがAI事業者の学習候補となり、一定の基準に基づいて対価が決定されて支払われる。ただし、内容によっては対価が発生しない場合もあるという。

　参加対象は、noteアカウントを持ち、期間内に同実証への参加申し込みを行ったクリエイターで、作品単位ではなくクリエイターごとの受け付けとなる。対象コンテンツはテキストコンテンツのみで、写真やイラストなどの画像、動画、音声、ファイルは対象外。また、有料記事（有料マガジン、定期購読マガジン含む）、メンバーシップのメンバー特典記事は対象に含まれる。

　学習内容は、AI事業者の品質向上のための強化学習に用いられ、おもな用途は思考力、言い回し、会話の品質の向上で、特定作品・作家の模倣、コピーを目的としたものではない。

　なお、第1回実証の還元日は4月中を予定している。