フライルは、同社の提供するAIインサイト分析プラットフォーム「Flyle」が、TVerにおけるVOC(お客さまの声)分析基盤として採用・導入されたことを、7月22日に発表した。

TVerは、民放テレビ局が制作した番組をいつでも無料で楽しめる動画配信サービス「TVer」を運営しており、PC・スマートフォン・テレビアプリ向けに常時約800番組を見逃し配信している。
同社には、「ユーザーの声を大切にしたい」という全体に共通する文化があり、日々ユーザーと直接向き合っているカスタマーサポート部門には、全社とユーザーの「橋渡し役」を担うべきだという意識があったという。その中で、生成AIという技術革新を活かして膨大な「お客さまの声」をよりサービス改善に活かせる仕組みを検討していた。
当時、同社が抱えていた課題は以下の通り。
- 従来のテキストマイニングツールでは、単語ベースの分析しかできず、ユーザーの真の意図や文脈を汲み取ることが困難だった
- 「要望」が「感謝」に分類されるなど、意図しない分類が発生し、手動での再分類やチューニングに膨大な工数がかかっていた
- 分析の精度と工数の両面に大きな課題があり、ユーザーの声を十分にサービス改善に活かしきれていなかった
今回のFlyle導入によって、以下のような効果が得られている。
- 工数削減:月次レポート作成にかかる時間が従来の約2週間から1週間に半減
- 分析精度の向上:AIが文脈を理解することで、ユーザーの意図を正確に捉えた分析が可能になり、これまで埋もれていた「少数だが重要な声」も発見できるように
- 組織文化の変革:他部署も主体的にユーザーの声を確認するようになり、データに基づいたサービス改善サイクルが定着。開発チームのモチベーション向上にも貢献
Flyleは、CX部門・お客様相談室を支援するAIインサイト分析プラットフォームで、AIによって大量の「お客さまの声」を自動分類・分析して、次の企画や改善策立案をサポートする。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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