米Notion Labsは、同社の提供しているコラボレーションソフトウェア「Notion」の最新バージョンとなる「Notion 3.0」において、組み込みのAIエージェント「Notion AIエージェント」の提供が開始されたことを、9月18日(現地時間)に発表している。

Notionではこれまで、さまざまなソフトウェアの機能を1か所に集約することによって、情報の分散を解消してきたものの、実際に作業を行うのは依然として人間であった。
今回登場したNotion 3.0ではNotion AIを「あなたに代わって仕事をこなすエージェント」として機能させられるNotion AIエージェントが、作業の自動化を進めるとともに、人間同士のチームワークだけでなくAIエージェントとの新たな協働スタイルを生み出すことで、組織全体にまたがるナレッジワークのあり方を根本から変え、NotionをSaaS時代からエージェント時代へと飛躍させる。
具体的には、単に問いへの回答を提供するだけでなく、今まで人間が行っていた複数工程から成る業務全体を実行・完了させることが可能になる。複数のページ編集やデータベース全体の更新といった複雑な作業にも対応し、従来なら何日もかかっていた作業を数分で終わらせられるので、人間はより重要かつ戦略的な業務に集中できる。
Notionワークスペース内をはじめ、SlackやGoogleドライブといった連携ツール、およびWeb検索から、必要な情報を正確に見つけ出すことが可能で、アクセス権のある情報のみを使用するとともに、データベース検索機能の強化を通じて、複雑な情報を数秒で分析して実行できるインサイトに変換してくれる。
さらに、エージェントが1人ひとりの仕事のスタイルや進め方を学習し、プロフィールページではエージェントの動作(回答方法、データの保存場所、参照すべき情報など)の指定が可能になる。作業中にエージェントに「覚えておいて」と頼むことによって、自動的にその「記憶」をプロフィールに追加するなど、自身の業務に即したAIとして直感的に作業をしてくれるので、より自然に業務の中へAIを組み込める。
あわせて、新たなMCPによってCursorやClaudeといった外部AIツールから、Notionワークスペースに直接アクセスできるようになったほか、Microsoft Teams、SharePoint、OneDrive、Gmailとの連携機能も拡張され、より包括的な分析のためのWeb検索機能も利用できる。
そのほか、Notion AIエージェントの追加機能として、特定の業務フローを自動化する専用のAIチームメイトを作成できる、「カスタムエージェント」の公開も予定している。顧客フィードバックを週次レポートにまとめるエージェントや、ナレッジベースを最新の状態に保つエージェントなどの作成が可能で、毎回指示をしなくてもスケジュールやトリガーに基づいて、自動的に実行するように設定できる。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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