成長段階や規模の異なるプロダクト群に対し、さまざまなチャレンジの余地が残されている環境
現在カケハシでは、新たに入社されるプロダクトマネジメント人材には前述した役割のいずれかを即戦力として任せることで、縦横無尽に活躍してもらうことを想定している。新規事業やM&Aによりプロダクトポートフォリオが多様化し、チャレンジできるフィールドが拡大している最中なので、これまでの豊富な経験を活かして現状と違ったチャレンジを望まれている人にとって非常に魅力的な環境と言えるだろう。
「私もHead of Productとして3つのプロダクトを管掌しながら、新規プロダクトの立ち上げやグループ会社のプロダクト連携PJを推進したりと、幅広い役割を通じて顧客や自社に良いインパクトを与えられるような取り組みにチャレンジしている最中です。グループ全体で数えると大小あわせて10を超えるプロダクトを提供していて、プロダクトライフサイクルも規模もさまざまであり、こういった多様なプロダクトポートフォリオの中で自分にあったチャレンジに取り組める点が魅力です」(二木氏)
例えば、現在のメインプロダクトである「Musubi」は一定の市場規模を獲得している中で次なるグロース戦略を仕掛けていくフェーズだが、「Musubi AI在庫管理」は顧客フィードバックを元にしたプロダクト開発を経て、これから市場展開を強化しながらグロースの坂を登っていく段階だ。プロダクトライフサイクルのどの時期に関わるかや、どのドメインでどんなユーザー課題に向き合うかによって適用すべき開発プロセスも異なってくる。
また、事業領域の幅広さも大きな特徴と言えるだろう。それをもたらしているのが、M&Aによる積極的な事業統合だ。新しく獲得した資産を活かして、まったく新しい価値を創出するための新規事業を企画するところから始めたり、組織や開発プロセスのあり方のリデザインを通じてマネジメントの引き出しが増えたりと、さまざまな成長機会が広がっている。
ビジネスドメインに紐づくプロダクトチームに加え、アカウント管理や認証権限、機械学習や生成AIといった共通基盤となる機能群については、プロダクト横断の位置づけに切り出して組織運営されている。この共通基盤の各チームと各プロダクトチームが密に連携することで、マルチプロダクトにおける業務最適化を図っている。
「実際のプロジェクトや業務でクロスファンクショナルな動きを取る際に、組織やチームの壁を感じることはほとんどないですね。むしろお互いが組織を越えて価値貢献していくスタンスや変幻自在に動いていくことを会社のバリューとしても掲げているし、そこに共感して入社している社員が多いのもカケハシの特徴だと思います」(二木氏)
三宅氏も、「連携といっても、接点としてコミュニケーションを取るだけではなく、コンテンツや体験をどう作るかといった具体的なところまでがっつり議論しながら一緒に取り組みます。自身のミッションもありながら、視座を上げて全体価値を意識することが大切だと感じています」と大きくうなずく。
前編で登場した同じくHead of Productの山本氏を含め、3人ともそれぞれドメイン責任者でありながら、クロスファンクショナルな活動を積極的に行っており、プロダクトマネジメント職にはそうした役割や視座が期待されている。