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Mixpanel, Incからのプロダクトティップス

プロダクト分析のコツ:ユーザーエンゲージメントを読み解く

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス 第19回

 グローバルで8000社以上の導入実績をもつプロダクト分析ツールのベンダー「米Mixpanel社」のキーパーソンによる海外ブログ翻訳記事です。プロダクトマネージャーの日々の業務に役立つ、さまざまな知見をお届けします。今回は、「ユーザーエンゲージメント分析」について解説します。

編注

 原文:「CHAPTER 03 Analyze user engagement」。翻訳にあたり若干加筆修正を行っています。

はじめに

 ユーザーエンゲージメントの理解は、デジタル領域における効果的なプロダクトマネジメントの要です。あるユーザーが積極的にプロダクトに関わる一方、他のユーザーが関わらない理由を見極める能力は、プロダクトのパフォーマンスとユーザー満足度を最適化する上で極めて重要です。こちらの記事では、ユーザーエンゲージメント分析の複雑さを掘り下げ、重要な問いと方法論について解説します。

プロダクトの使用頻度を理解する

 ユーザーエンゲージメント分析における基本的な問いの一つは、プロダクト使用頻度(フリークエンシー)が基本となったものです。典型的な使用間隔を特定することで、ユーザー行動に関する貴重な洞察を得ながら、エンゲージメントレベルに基づいてユーザーを分類できます。ユーザーが毎日、毎週、毎月、またはそれ以上の間隔でプロダクトに関わるかどうかは、プロダクトの性質やそのバリュープロポジション(ユーザーがプロダクトを購入する理由/前回参照)などの、さまざまな要因によって変わってきます。

 例えば、One Medicalのようなコンシェルジ型の医療アプリの場合では、メインの価値は診療予約の利便性にあります。ユーザーの関わりは、6か月に1回の予約についても「非常にアクティブ」とみなされるかもしれません。一方で、TikTokのようなソーシャルメディアプラットフォームは頻繁なエンゲージメントにより成り立ち、ユーザーは一日に複数の動画を見たり、リアクションしたりしながら、毎日関わりを持っています。

 プロダクトマネジメント戦略におけるパイオニアのReforgeは、「習慣ゾーン」というフレームワークの概念を紹介しています。プロダクトのバリュープロポジションに基づき、ユーザーアクティビティの最適な頻度を定義する重要性を強調したものです。プロダクトマネージャーの仕事は、プロダクトがユーザーの生活にどのようにフィットするかを見極め、それに合ったエンゲージメント指標を測定することです。

ユーザーセグメントを認識する

 パワーユーザー、コアユーザー、カジュアルユーザーなど、異なるユーザーセグメントを認識することは、ユーザーのエンゲージメントパターンをより深く理解するために不可欠です。プロダクトマネージャーは、ユーザーの行動を分析し、バリューモーメント(価値を感じる瞬間)を定義することで、エンゲージメントレベルに基づいてユーザーを分類でき、追跡するためのコホートも作成できます。

 パワーユーザー、コアユーザー、カジュアルユーザーの定義は、プロダクトの種類や固有のバリュープロポジションによって異なります。使用頻度を優先するプロダクトもあれば、ユーザーエンゲージメントの範囲や深さを重視するプロダクトもあります。ユーザーがプロダクトからどのようにバリューを得ているかを理解することは、意味のあるエンゲージメント指標を定義する上で極めて重要です。

次のページ
コホート分析を行う

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この記事の著者

Mixpanel, Inc.(ミックスパネル)

Mixpanelはプロダクト分析ツールのベンダー。プロダクト分析から確実なビジネス成果をもたらす革命を起こしてきました。グローバルで8000社以上の導入実績を持ち、完全かつ正しいデータを提供することで、チームがより迅速に行動でき、推測を排除し、連携できることをサポートしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/2555 2024/05/20 11:00

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