プロダクトの特徴：5つの実例
これまでプロダクト機能の種類を説明してきましたが、ここからは実際の例を見ていきましょう。顧客のニーズを満たすプロダクトの特徴やメリット、そしてそれらを伝えるマーケティングメッセージを具体例で紹介します。
Wave
Waveは会計処理と請求書作成を簡単にするソフトウェアを提供しています。その機能の一つとして、会計ソフトウェアに銀行口座を連携できます。これにより、ユーザーは手作業なしでリアルタイムに自動的にキャッシュフローを把握できるというメリットがあります。ビジネスオーナーにとってはクレジットカードの使用履歴を追跡する手間が省けます。そのため、「確定申告をスムーズに」というマーケティングメッセージは、納得感のあるものとなっています。
Duolingo
Duolingoは語学学習ソフトウェアです。AIと言語科学に基づいてカスタマイズされたレッスンを提供することが主要な機能の一つです。ユーザーにとってのメリットは、自分のペースとレベルに合わせて新しい言語を学べることです。このことから、「読む・聞く・話すスキルを効率的に教える語学コース」というマーケティングメッセージが生まれています。
Wix
Wixはドラッグ＆ドロップで操作できるWebサイトビルダーで、多くの機能を備えています。その機能の一つがオンライン予約システムです。Webサイト運営者は、テンプレートを使ってオンラインカレンダーを簡単に追加でき、収入増加につなげられるというメリットがあります。この機能のマーケティングメッセージは「お客さまがオンラインで簡単に予約できる」です。
Headspace
Headspaceのような瞑想アプリは睡眠をサポートするためによく使われますが、歌手のジョン・レジェンドとのコラボレーションは意外性がありました。Headspaceの最新機能として、ジョン・レジェンドによる睡眠用のオーディオストーリーをリリースし、この機能を使うことで、リスナーは睡眠の質を高めることができます。この効果を表現したスローガンが「眠りと恋に落ち、自分への愛を深めよう」です。
StarbucksSource
スターバックスは、ドリンク以外にも注力しています。EarthSleevesを例に挙げてみましょう。このスリーブはカップにぴったりとフィットし、お客さまはホットドリンクを熱さを感じることなく持つことができます。また、環境に配慮して設計されているため、快適な体験と付加価値の両方を兼ね備えた機能を果たしています。
まとめ
ここまで、プロダクト機能の定義や種類、具体例について解説してきました。続く後編では、これらの基礎知識を実践に活かし、プロダクト開発における機能の優先順位付けや効果的な実装方法を詳しく見ていきます。日々プロダクトと向き合うマネージャーの皆さんに役立つ、実践的なヒントをお届けします。
