編集部注
本稿は、日本語で意味が取りやすいように一部表現を調整しています。
- 原文:「3 tips for product managers at companies learning how to do product」 Marta Rolak著(Springer Natureのプロダクトディレクター)
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はじめに
プロダクト開発の方法を学んでいる段階の企業でも、優れたプロダクトを提供することは可能でしょうか。DXを推進中の企業であれ、独断的な創業者を抱えるスタートアップであれ、プロダクトの開発やマネジメントの方法を模索している段階の会社が世の中には多くあります。誰しもいつかそのような企業で働く可能性がありますが、プロダクト開発/提供において悲観的になる必要はありません。
フィーチャー VS プロダクト
一般的にプロダクトチームには、フィーチャー(機能)チームと、実際のプロダクトチームがあることはご存じでしょうか(Marty Cagan著「Product vs. feature teams」)。後者は顧客に愛されるプロダクトを作り、前者は時に無心にフィーチャー開発をし続けるといわれています。
責任感のあるプロダクトの担当者であれば、顧客を喜ばせる解決策を見つけ、真の違いを生み出すプロダクトを設計するチームの一員でありたいと思うはずです。
今日のビジネスの環境では、プロダクトパーソンが真のプロダクト開発やマネジメントを行えるかどうかは、プロダクトマネージャーの実力と、企業のデジタル成熟度に依存します。
デジタル成熟企業 VS その他の企業
真のIT企業が他の企業と異なる大きな特徴の一つは、プロダクトのマネジメントと開発に対する普遍的な理解と高い評価です。プロダクト部門は、多くの場合、CEOに直接報告し、重要な意思決定の場に参画します。このような企業では、プロダクトチームが活躍する姿をよく目にします。
一方、非IT企業、特にDX推進中で、ITがビジネスの次であると考える企業では、プロダクトマネジメントの役割に対する理解は限定的です。プロダクトマネージャーは、プロダクトバックログの管理者として認識され、そのバックログにはすべてのステークホルダーの要件や機能要求が含まれていると期待されています。そのため、プロダクトマネージャーは、オペレーションやマーケティングなど、さまざまな部門に報告義務があり、意思決定の場から遠く離れています。
そのような会社で、プロダクトマネジメントをうまくやることは可能なのでしょうか?