日本能率協会(JMA)は、企業が抱える経営課題を明らかにし、これからの経営指針となるテーマや施策の方向性を探ることを目的とした「当面する企業経営課題に関する調査」の2022年における第2弾として、各社におけるスタートアップ企業との協業についての取り組み状況について聞いた、「2022年度(第43回)当面する企業経営課題に関する調査」の結果を11月14日に発表した。同調査は、JMAの法人会員ならびに評議員会社、およびサンプル抽出した全国主要企業の経営者に対して7月22日~8月19日の期間に行われ、689社から回答を得ている。
調査結果によれば、スタートアップ企業との協業状況は、「協業している」が19.4%、「協業はしていないが支援・交流している」が11.6%、「検討中」が17.1%だった。企業規模別でみると、大企業では「協業している」が40.0%、「協業していないが支援・交流している」が18.6%だったのに対して、中堅企業と中小企業では「協業・支援・交流しておらず、検討もしていない」が約6割を占めた。業種別では、「協業している」という回答が製造業で13.2%、非製造業で23.7%と、非製造業の方がスタートアップ企業との協業がやや進んでいる。
スタートアップ企業と「協業している」または「協業していないが支援・交流している」と回答した企業に、具体的な協業・支援・交流内容を尋ねたところ、「技術提供・技術交流」(65.9%)、「資金提供」(52.3%)、「人的支援・人的交流」(42.1%)が上位を占めた。製造業では「技術提供・技術交流」が8割超に達する一方で、非製造業では「営業支援」が4割以上に達している(製造業では2割未満)。
協業状況別でみると、支援・交流している企業の支援内容は「技術提供・技術交流」が主流であることが明らかになった。
スタートアップ企業との協業について、「協業している」「協業していないが支援・交流している」「協業・支援、交流はしていないが検討中である」のいずれかと回答した企業に、交流のきっかけを尋ねた質問(複数回答)では、「経営者や幹部の人脈」(51.2%)がもっとも多く、以下「金融機関を通じて」(37.7%)「取引先を通じて」(34.3%)が続いている。企業規模別でみると、大企業では「専門コンサルタントを通じて」「スタートアップ企業との接点づくりのための交流会」が多く、中小企業では「経営者や幹部の人脈」が多かった。
スタートアップ企業との協業・支援・交流理由としては(複数回答)、「新規事業の開発」(66.6%)が最多となり、以下「自社にない先進技術の獲得」(53.3%)、「既存事業の強化」(46.1%)が続いている。企業規模別でみると、大企業では「新規事業の開発」(75.7%)、「自社にない先進技術の獲得」(64.5%)が多い一方で、中小企業ではこれらの理由は少なく、「販路拡大」が他の理由よりも多かった。
スタートアップ企業との協業を適切に推進するためのポイントを尋ねたところ(複数回答)、「お互いの目的・ビジョンの一致」(71.1%)がもっとも多く、3位となった「求める成果・目標の明確化」(46.3%)と合わせて目的や成果への認識を明確にすること、一致させることが必要であると考えられている。企業規模別でみると、大企業では「経営戦略との連動」「事業スピードの加速化」が多かった。
協業状況別でみると、支援・交流に留まる企業はお互いの目的・ビジョンの一致に対する重視度がやや低く、協業している企業は対等なパートナーシップの形成や、意思決定の迅速さ、経営戦略との連動といったポイントを挙げている。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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