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ProductZine Day 2024 Summer

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D4V、国内のスタートアップにおけるデザインの実態を調査。約半数がデザイン業務を内製化

 D4V(Design for Ventures)は、国内のスタートアップにおけるデザインの活用・運用の実態調査に基づくレポート「Design in Japanese Start-ups 2022」を、12月20日に発表した。

 レポートでは、上場前のスタートアップ約150社に所属する経営層の調査回答をもとに国内スタートアップにおけるデザイン人材の雇用状況や役割、デザインを実務に取り入れるうえでの困難などを取りまとめ、専門家の知見や取り組み方のヒントとともに紹介されている。

 デザインやユーザー体験を重視したプロダクトの成功やデザイナー採用市場の活況は、国内のスタートアップでデザイン人材の活躍が広がっていることを示唆している。一方、スタートアップにおけるデザイナーの雇用状況や担っている役割の実態について、現況を俯瞰する情報が不足していた。

 そこで同社は、スタートアップの経営者とデザイナー双方に役立つ情報の提供を目的にアンケート調査を実施し、国内外の専門家へのインタビュー内容や同社に蓄積されたスタートアップおよびデザイン実務に関する知見とともに、調査結果をレポートにまとめている。

 今回の調査結果からは、優れたデザインと優れたユーザー体験が多くの製品の成功に不可欠であるという認識が日本の起業家の間で広まっている現状とともに、デザイナーとその役割に対する幅広い期待が見られた。一方で、国内のスタートアップがデザイナーを採用し、組織機能の1つとしてデザインを組み込んで成長させていく道のりには、採用をはじめとする多くの困難や試行錯誤が伴う実態も明らかになった。

 調査結果の概要は以下の通り。

  1. 日本のスタートアップの約半数がデザイン業務を内製化している:副業・パートタイムを含め、デザイナーを1人以上雇用し、デザイン業務の内製化に乗り出しているスタートアップ企業の割合は全体の57%。
スタートアップにおけるデザイナーの雇用状況
スタートアップにおけるデザイナーの雇用状況
  1. 日本のスタートアップでは、シリーズAの調達までデザインチーム(社内に2人以上のデザイナーがいる体制)を組成しない会社が多数を占める:デザイナーが2人以上所属してデザインチームを組成している会社の割合は、シード・プレシリーズAまでのアーリー期には10%程度にとどまり、シリーズA以降のグロース期で半数近くにまで伸びる。
  1. 日本のスタートアップにおいてデザイナーの貢献はブランディングとUI/UXが中心で、プロダクト戦略に関わる機会は限られている:自社デザイナーが担っている役割としてブランディング、UI/UXデザインを挙げるスタートアップ企業が90%を超える一方、プロダクト戦略や経営戦略といったビジネスのより上流にデザイナーが貢献している企業は大きく割合を下げる。
  1. 日本の起業家の間で、ブランド構築から製品開発、顧客の獲得に至るまで、デザイナーがスタートアップの事業にもたらすポジティブな影響は幅広く認識されている。
スタートアップのにデザインがもたらす効果に対する認識
スタートアップのにデザインがもたらす効果に対する認識
  1. 創業時にデザイナーが1人以上在籍している日本のスタートアップ企業は全体の5分の1:創業当時からデザイナーが在籍しているスタートアップは全体の20%。シード、プレシリーズAを合わせたアーリー期の採用が全体の約半数を占める。
  1. 「採用」が日本のスタートアップがデザイン機能を強化するうえで最大の課題
スタートアップがデザインに取り組むうえでの課題
スタートアップがデザインに取り組むうえでの課題
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)

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