編注
原文:「MAU, WAU, and DAU: Why should we care about ‘active’ users?」。翻訳にあたり若干加筆修正を行っています。
高度な分析に欠かせないアクティブユーザー数の計測
MAUとは、月間アクティブユーザー(Monthly Active User)のことです。過去30日間または過去1か月にプロダクトに対して重要なアクションをおこしたユーザー数です。プロダクトの価値や愛着度を理解できるコンバージョン率やリテンション率などの分析を深めることができます。
「ユーザーのいないプロダクト」とは、まるで「水のない場所にいる魚」です。魚が泳ぐために水が必要なように、プロダクトの成功にはユーザーが不可欠です。
デジタル製品の世界が成熟するにつれて、ユーザーの定義も変化するものです。アプリに登録しただけではユーザーとはいえないでしょう。プロダクト分析であなたの製品をアクティブに使用しているユーザーを分析することは、売上につながる可能性を持つユーザーを理解できる手段となります。これは、月間アクティブユーザー(MAU)のような時間軸で示すことができます。コンバージョンやリテンションなどのさらに高度な指標は、プロダクトへの愛着度や価値を示し、アクティブユーザーが長期間残ってくれるかをより深く分析できます。
アクティブユーザー数の計測は非常に高度な分析指標の土台であり、プロダクトのパフォーマンスを理解するためには、見た目よりも非常に重要となってきます。まずは、MAU、DAU(日間アクティブユーザー)、WAU(週間アクティブユーザー)を特定するところから始めましょう。
アクティブユーザーの定義
アクティブユーザーを正しく定義すること、つまり、あなたの会社にとって意味のあるアクティブユーザーとは何か、を定義することが最初のステップです。「アプリを開く」というアクションは、エンゲージメント(アプリへの積極的な関与の度合い)が低すぎて意味がない場合がほとんどでしょう。それぞれのプロダクトにとって、最も価値のある指標を定義しましょう。そして、その定義は時間の経過とともに変化することがあります。アクティブユーザーの定義が、企業の目標や成熟度によってどのように変化するか、動画ストリーミングサービスを例にご紹介します。この場合、アクティブユーザーはさまざまな定義が考えられます。
- 「動画を視聴する」ユーザー
- 「10分以上動画を見る」ユーザー
- 「先週3本以上の動画を視聴した」ユーザー
プロダクトのタイプによって、複数の時間軸でアクティブユーザーを測定することもあるかもしれません。MAUが先月のアクティブユーザーを測定するのと同様に、DAUとWAUは、昨日または先週のアクティブユーザーを測定します。例えば、SNSアプリはユーザーがエンゲージする頻度がより多いため、DAUが最も適切だと考えられます。