ヘッドウォータースは、日本マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」を利用して、音声、画像・映像の複合的な生成AIであるマルチモーダルAI搭載のモバイルアプリ開発支援を行う「マルチモーダルAI Mobile App Copilot」サービスの提供を、BtoC企業向けに開始したことを3月21日に発表した。
マルチモーダルAI Mobile App Copilotは、同社が、「Microsoft AI Cloud Partner Program」の「Data & AI(Azure)ソリューションパートナー」「Digital & App Innovation (Azure)ソリューションパートナー」として、さまざまなモバイルアプリとのAI連携で培った技術力に、2月15日に発表した「マルチモーダルAIラボ」を組み合わせて開始され、すでに提案および受注も進んでいるという。
同サービスは、BtoCビジネス企業に対して企業独自のデータを学習した、RAG型Copilotをエンドユーザー向けモバイルアプリに搭載する開発支援サービスであり、アプリユーザーの「副操縦士(Copilot)」として、企業独自Copilotエージェントがマルチターンで会話を行い、複雑なタスクの手助けをしてくれるモバイルアプリとUX、モバイルバックエンドをワンストップで提供する。
同サービスの構成は以下の通り。
- 生成AIモバイルエージェント
- マルチモーダルによるユニバーサルデザイン対応
- ユーザーステータス対応生成AI
- CopilotドリブンなアプリUX
- Copilot開発のマルチプラットフォーム化を実現するSyncLect Generative AI
「生成AIモバイルエージェント」は、ユーザーからの質問に回答する企業独自のCopilotエージェントで、これまでスタッフが案内する必要のあった複雑な手続き関係を、チャットやブラウザ入力だけでなくユーザーの音声を聞くだけで該当のアプリ内ページに誘導してくれる。
「マルチモーダルによるユニバーサルデザイン対応」は、海外観光客向けに商品や日本語メニューを写真撮影するだけで母国語に説明翻訳を行ったり、免税店の手続きをナビゲーションしたりといった、テキスト、音声、画像・映像の複数UIからユニバーサルデザインに対応する。
「ユーザーステータス対応生成AI」では、GPSによる現在地情報を生成AIに学習させて任意の場所へ案内・ガイドを行ったり、Microsoft Entra IDと会員管理システムから紐づけたりすることで、生成AIがユーザーステータスに合わせた回答内容のパーソナライズを行う。
「CopilotドリブンなアプリUX」は、テキスト、音声、画像・映像からの検索によって、直ちにほしい情報へたどり着ける新たなアプリUXを実現する。
「Copilot開発のマルチプラットフォーム化を実現するSyncLect Generative AI」では、RAGシステムのマルチプラットフォーム対応をAzure API Managementで実現し、iPhoneアプリ/Androidアプリだけでなく、タブレット端末への対応やWebアプリ、Microsoft PowerAppsにも対応するなど、独自Copilotが開発可能な生成AIのAzureモバイルバックエンドアーキテクチャを、客先環境へ自動構築する。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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