SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

デブサミ2026の初日をProductZineとコラボで開催。

Developers Summit 2026 「Dev x PM Day」

Developers Summit 2026 「Dev x PM Day」

あなたのプロダクトロードマップは課題解決につながっていますか?

「使われる」プロダクトロードマップを作るには? ~見落としがちな作成前後のポイント~

あなたのプロダクトロードマップは課題解決につながっていますか? 第3回

 第3回は「使われる」プロダクトロードマップを作るためのポイントとは?と題し、作成の「前」「中」「後」の3つのフェーズに分けて、それぞれで押さえるべきポイントを解説。運用の具体的なポイントについて、実践的な視点からご紹介します。解説はコラボラティブ経営管理サービス「DIGGLE」プロダクトマネージャーの本田が務めます。

はじめに

 前回は「プロダクトロードマップ作成でのアンチパターン」として、「万能な」プロダクトロードマップを作ろうとすることの危険性や、原則論に過度にとらわれることの問題点について解説しました。

 最終回となる今回は、実際にプロダクトロードマップを作成・運用していく際の具体的なポイントについて、実践的な視点から解説していきます。

プロダクトロードマップの本質を見失わないために

 多くの場合、プロダクトロードマップが「使われない」理由は、作成したプロダクトロードマップ自体の出来不出来ではありません。第2回のアンチパターンでも触れたように、プロダクトロードマップのアウトプットだけにこだわってしまうと、結果として使われないプロダクトロードマップになりやすくなってしまいます。

 例えば、いきなりプロダクトロードマップのドキュメントを書き始めてしまい、誰とどのように使うのかという点があいまいなまま進めてしまうケース。または、立派なプロダクトロードマップを作成したものの、更新の手間が大きすぎて継続的な運用ができなくなってしまうケース。これらは、プロダクトロードマップが「使われなく」なる典型的なパターンです。

 そこで本記事では、プロダクトロードマップを作る「前」「中」「後」の3つのフェーズに分けて、それぞれで押さえるべきポイントを解説していきます。

プロダクトロードマップを「作る前」のポイント

利用シーン(誰とどのように使うのか)を具体的に定める

 前回お伝えした通り、「万能な」プロダクトロードマップを作ることは避けるべきアンチパターンです。そのため、まずは「どの場で、誰と、どのように利用するのか」を具体的に決めることが重要です。

 例えば、

  • CxOと週次で行う定例会議での利用
  • 隔週で行う現場責任者との会議体でのアジェンダとしての利用
  • いつでも参照可能なドキュメントとしての利用

 特に最初は会議体での利用をお勧めします。プロダクトロードマップの背景情報や用語の意図などを相互に確認できる場があったほうが、理解が深まりやすいためです。DIGGLEでは「プロダクトロードマップ定例」と題して、プロダクトマネージャー、CxO、現場リーダーのメンバーが一堂に介してプロダクトロードマップについてディスカッションをする会を2週に1回行っています。プロダクトロードマップを具体的な場で取り扱うことにより、定例会議が内容や相互理解の場として機能します。

 また、利用シーンが変われば、必要な情報の粒度や表現方法も自然と変わってきます。DIGGLEでは、最初のタイミングではCxOとの認識合わせのために作成していたプロダクトロードマップが、その後、現場リーダーを含めた認識合わせの用途で使うようになった際に、まったく異なるテイストのものへと進化しました。

 都度、その時のプロダクトや組織状況に合わせて、「場に合わせた」プロダクトロードマップを考え直すことが大切です。

次のページ
プロダクトロードマップを「作る時」のポイント

この記事は参考になりましたか?

あなたのプロダクトロードマップは課題解決につながっていますか?連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

本田 大晟(DIGGLE株式会社)(ホンダ タイセイ)

立教大学経済学部卒業後、Retty株式会社に新卒入社。入社当初はデータアナリストとしてプロダクト・ビジネス両面の意思決定支援に従事したのち、toB向けプロダクトのプロダクトマネージャーを担当。2022年 DIGGLE株式会社に入社、プロダクトマネジメントチームの立ち上げから組織化に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

ProductZine(プロダクトジン)
https://productzine.jp/article/detail/3047 2024/11/28 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

  1. 1
    AIエージェント時代のプロダクトマネージャーは何を作るべき? 元BigQuery責任者が語る「ソフトウェアが工場になる日」と新たなモート NEW
  2. 2
    人件費か、AI利用料か? 投資家の評価軸が変わる「AIエージェント時代」に、PMが描くべきUXと事業モデル
  3. 3
    カラクリ、ローカル環境で動作する軽量CUAモデル「KARAKURI VL2」をオープンソース公開
  4. 4
    Graat、AIエージェント「EBAAD」を通じたKDDIの要件定義支援を公開。バックログ作成の質を高め、本質的な議論を創出
  5. 5
    ARR1億ドルのユニコーンへ──AI英会話「スピーク」が陥った短期成長の罠と、日本市場で切り拓いた長期スケール戦略
  6. 6
    「コーディングの価値は限りなくゼロになる」──LayerX松本氏・日本CPO協会ワカマツ氏が問う、AI時代のCTOとCPOの生存戦略
  7. 7
    AI時代のプロダクトマネージャーは「何」に時間を割くべきか? Figmaが提示する、70点の壁を突破する「文脈」の設計
  8. 8
    生成AI時代に「SaaSは死ぬ」のか? 弁護士ドットコムに学ぶ、模倣されないデータでのMoatの作り方
  9. 9
    成長領域で多くの人々の架け橋となる、医療DX「カケハシ」のプロダクトマネージャーに求められること
  10. 10
    生成AIによるプロダクトマネージャー業務効率化のリアル──海外カスタマーインタビューからリサーチ業務の効率化まで

イベント

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング

  1. 1
    AIエージェント時代のプロダクトマネージャーは何を作るべき? 元BigQuery責任者が語る「ソフトウェアが工場になる日」と新たなモート NEW
  2. 2
    人件費か、AI利用料か? 投資家の評価軸が変わる「AIエージェント時代」に、PMが描くべきUXと事業モデル
  3. 3
    カラクリ、ローカル環境で動作する軽量CUAモデル「KARAKURI VL2」をオープンソース公開
  4. 4
    Graat、AIエージェント「EBAAD」を通じたKDDIの要件定義支援を公開。バックログ作成の質を高め、本質的な議論を創出
  5. 5
    ARR1億ドルのユニコーンへ──AI英会話「スピーク」が陥った短期成長の罠と、日本市場で切り拓いた長期スケール戦略
  6. 6
    「コーディングの価値は限りなくゼロになる」──LayerX松本氏・日本CPO協会ワカマツ氏が問う、AI時代のCTOとCPOの生存戦略
  7. 7
    AI時代のプロダクトマネージャーは「何」に時間を割くべきか? Figmaが提示する、70点の壁を突破する「文脈」の設計
  8. 8
    生成AI時代に「SaaSは死ぬ」のか? 弁護士ドットコムに学ぶ、模倣されないデータでのMoatの作り方
  9. 9
    成長領域で多くの人々の架け橋となる、医療DX「カケハシ」のプロダクトマネージャーに求められること
  10. 10
    生成AIによるプロダクトマネージャー業務効率化のリアル──海外カスタマーインタビューからリサーチ業務の効率化まで