B2Bマーケティングアナリティクスの導入方法
B2Bマーケティングアナリティクスの導入と聞くと難しく思えるかもしれませんが、適切なツールとプロセスさえあれば、いくつかのデータ統合と数回のクリック、始める前に少し戦略的な計画を立てるだけで、開始することができます。
B2Bマーケティングアナリティクスを導入する手順をいくつかご紹介します。
B2Cの指標ではなくB2Bの指標を優先する
先に述べたように、B2B企業のマーケティングは、B2C企業とは機能も重要な指標も異なります。 取引規模が大きく、潜在顧客数が少ないB2Bビジネスにとって必要な指標は、単なるリードだけではありません。質の高い見込み客リードとMQL(マーケティング適格リード)が必要となります。
顧客リテンションや解約の低減も優先事項であるため、顧客生涯価値(CLV:顧客が自社との契約期間中に費やした総額)はもちろんのこと、リテンション率やチャーンレート(解約率)のような指標をリストの最上位に挙げる必要があります。また、SaaSやサブスクリプションビジネスでは、月次経常収益や年間経常収益(MRRやARR)といった指標も特に重要です。

また、都合の良い解釈ができる指標だけを選んでしまってもよくありません。B2Bマーケティングアナリティクスの計測スキーマを作成して、自社のビジネスにとって最も重要な指標を特定し、どのような関連性があるかを確認しましょう。
どのようなビジネスであっても、必ず計測しなくてはならない指標もあります。例えば、Webサイトのトラフィックやコンバージョン率などは、B2CかB2Bにかかわらずに重要なものです。このような共通の重要指標の他にどのような指標が必要となるかは、各ビジネスで異なります。計測・優先すべき指標は、自社全体の目標や戦略に基づいて決定し、会社全体の方針と整合性を取る必要があります。
営業、カスタマーサクセス部門と協力してデータを統一する
レベニューチームは、他部門と協力して、ツールやプロセスを連携させてデータを統一する必要があります。技術スタックが問題なく構築され、データがクリーンで整頓された状態であること、データウェアハウスからアクセスできる状態にしておくことが大切です。
そうすれば、チームごとにデータの使い方が違う場合でも、全員が同じ情報を使って仕事ができるようになるはずです。
ファネル分析を設定する
ファネルとは、ユーザーをコンバージョンに導く一連のイベントのことです。ファネル分析では、コンバージョンがどのように起こるかを分析し、課題や離脱ポイントを発見することで、最終的にコンバージョン率を最適化することができます。

マーケティングアナリティクスダッシュボードの構築と共有
計測すべき主要な指標を決定してファネル分析の設定をし、データを一元化・可視化してアクセス可能にした後は、その情報を視覚化してチームの他のメンバーや会社と共有する方法が必要となります。主なマーケティングデータを一か所で見ることができるマーケティングアナリティクスダッシュボードを構築し、共有しましょう。
こちらでMixpanel Boardの例をご覧ください。
人のためのB2Bマーケティングアナリティクス
「人は人から買う」という言葉を聞いたことがありますか?
B2Bでは特にその傾向が顕著で、人間関係は複数の職種や企業にまたがることもあります。B2Bマーケティングアナリティクスは、リードや顧客の記憶に残るような、パーソナライズされ、カスタマイズされたエクスペリエンスを作る上で非常に役立ちます。そして、ユーザーがプロダクトや企業、チームと築く関係をサポートしてくれます。
ぜひB2Bマーケティングアナリティクスを活用し、顧客への最適なアプローチ、リテンション向上に役立ててください。