仏Contentsquareは、プロダクトアナリティクス・プラットフォームで知られる米Heapの買収に関する最終契約を締結したことを、9月29日に発表した。
今回のHeap買収は、Contentsquareにとって過去最大の買収となり、顧客インサイトの新たな扉を開くとともに、企業や組織がオンラインの顧客体験を最適化するアプローチを革新する。また、Contentsquareのプロダクトが目指すビジョンの実現を加速し、従来のアナリティクスに代わる先進的なオールインワンのアナリティクス・プラットフォームの提供が可能になる。
Heapは、2013年に米シリコンバレーにて設立され、プロダクトアナリティクス・プラットフォームにおける有力な企業の1つとなった。顧客基盤はあらゆる業種・市場セグメントにわたり、中小規模企業(SMB)から大企業(エンタープライズ)まで広がっている。現在では、1200社超の企業がHeapのクロスデバイス/クロスチャネルのアナリティクスを利用しており、自社プロダクトに対する顧客のエンゲージメントを利用期間の全体にわたって把握することで、アダプションとリテンションを実現している。
Contentsquareは、2012年にフランスで設立され、顧客が自社のWebサイトやアプリをどのように利用しているかを、企業が理解できるようにするためのデジタル顧客体験アナリティクスを提供してきた。2021年には、SMB向けのアナリティクス・プロバイダーであるHotjarを買収し、SMBからエンタープライズまで幅広い市場へのサービス提供が可能な体制を整えている。現在、Contentsquareは世界で130万超のWebサイトへのサービス提供を行っており、その中には1300を超えるエンタープライズ・ブランドも含まれる。
今回の買収によって獲得できる最大市場規模(TAM:Total Addressable Market)は、ContentsquareとHeap合わせて700億米ドルに上り、買収完了後はMenlo VenturesやNewView Capital、Goldman Sachs Asset Management、DTCPといった、テクノロジー分野に積極的な投資をしているファンド数社がContentsquareの株主に加わる。なお、同買収は2023年第4四半期の完了を予定している。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
「プロダクト開発」にフォーカスしたオンラインメディアです。プロダクトマネージャーや、プロダクトマネージャーを目指す方をはじめ、チームメンバーや事業責任者、テックリードなど、プロダクト開発を「正しく」進めていきたいすべての人のために、プロダクトマネジメントに関するあらゆる知見をお届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア