PR TIMESは、同社が提供するカスタマーサポートツール「Tayori(タヨリ)」において、カスタマーサポート調査を2024年1月に実施した。
「Tayori」では、2023年よりカスタマーサポート調査を実施しており、問い合わせ対応業務に関する企業の意識や問い合わせ時の顧客の傾向を分析し、公開している。同調査の結果は以下の通り。
問い合わせ時の顧客の傾向分析
- 75%がFAQへの不満で自己解決できず問い合わせに至る
4人に3人がFAQやヘルプページの内容では不十分と感じ、問い合わせをするに至っていることがわかった。そもそもFAQやヘルプページをサイト上に設置することはもちろんのこと、FAQ内の探しやすさ、回答内容のわかりやすさがあってはじめて問い合わせ者を自己解決に導けることがわかる。
一方で、約25%にあたる人が、適切なFAQやヘルプページが設置されていても問い合わせに至っているということがわかり、問い合わせ対応の品質向上も必要な要素となる。
- 問い合わせ窓口に期待すること1位は「素早い対応、迅速さ」、不満の残る対応により約65%が利用にネガティブな結果に
問い合わせ窓口に期待されるのは、1位「疑問や質問への素早い対応、迅速さ」で、約40%となった。2位「接客態度の良さ、対応の丁寧さ」(23.1%)、3位「個人に合わせた対応、親密さ」(19.0%)と対応の内容に関する項目が続き、問い合わせ対応においてはスピードも大切であるものの、その質も求められることがわかった。
問い合わせ対応の満足度の傾向は、満足度が高いほど利用頻度が上がり、不満の残る対応の場合利用頻度が下がると、昨年同様に問い合わせ対応が利用頻度にもつながることを示している。また期待通りの対応の場合73.2%が利用頻度が変わらないと回答しており、カスタマーサポートを通じてサービスの利用増に貢献するには、問い合わせ者の期待を超える対応が必要だと言える。
問い合わせ後の対応について、返信がどれくらいの時間で返ってくることを想定しているのか、サービスごとに期待時間に差が見えてきた。「全体」で見ると、昨年同様に1時間以内の返信に約半数が期待しているのに対し、「デリバリー」では80.7%が1時間以内の返信を求めており、特にスピーディーな対応が求められている。また即時の対応を求めるものは「インフラ・公共」が「デリバリー」に次いで多く16.1%に上り、状況に応じて緊急性の高い問い合わせが発生し得ることがわかる。運営するサービスに応じて速度の求められ方が変わってくることが顕著に表れた。
問い合わせ業務への企業の取り組み
- カスタマーハラスメントへの取り組みは現場対応が中心に
2022年に厚生労働省から対策企業マニュアルが作成されるなど、企業にとっても課題となっているカスタマーハラスメントに対する企業の対策は、現場におけるトレーニングやエスカレーションといった事後の対応が上位を占める傾向になった。ハラスメント傾向のデータ分析や再発防止策など未然に防ぐための活動は一部にとどまっている。
- 生成AIのカスタマーサポート活用は二極化
生成AIのカスタマサポート活用に対しては、40.1%が「関心がない、考えていない」、36.3%が「既に利用している」あるいは「使う予定がある」と二極化する形となった。生成AIの活用は生産性向上が期待され、早期に取り組めると問い合わせに対する顧客満足度向上にも寄与する運営にもつなげられると考えられる。
カスタマーサポートにおける生成AIを具体的に利用している領域は、「チャットボットによる対話型サポート」が30.8%で1位となり、次いで「メール自動応答システム」となった。ほぼ横並びと言えるものの、「カスタマーサポートの自動化」や「SNSのカスタマーサポート」の項目はスコアが低く、業務をそのまま生成AIに置き換えるというよりサポート対応の支援に利用していることがわかった。
なお同社はカスタマーサポートの組織運用に携わる人、問い合わせ対応を強化したい人向けに、同調査の協力会社であるCS HACK 代表取締役CEO 藤本大輔氏が同調査を徹底解説するWebセミナーを2月8日に開催する。同プレスリリースでは公開できなかったサポート従事者の課題やKPIなどを共有する。また藤本氏の経験やコミュニティでの知見なども聞ける機会となっている。
開催日時は2月8日の15時~16時で、参加費は無料。Zoomを使用して行われる。参加にはセミナーページからの申し込みが必要となる。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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