データガバナンスを確立する
新しいアプリケーションを採用するとデータに別の格納先ができるため、当然不整合が増えてしまいます。投資アプリStash社のプロダクトディレクター、Jesus Cagide氏のお話を紹介しましょう。
「Stashは成長する過程で、より多くのツールを採用してきました。市場には、想像できる限りのあらゆるツールが存在しています。Mixpanel、Optimizer、Optimizely、Launchdarkly、さらにカスタムデータウェアハウスもあるため、データに不整合が生じてしまいます。私のチームは、このデータを修正する責任があります」
このような問題は、多くの企業でよく見受けられます。データの不整合は、チームがイベント名を間違えたり、重複したイベントをトラッキングしてしまったりなど、日常的なユーザーエラーから生じることがよくあります。
データガバナンスは、プロダクト分析ツールだけでは解決できない複雑な課題ですが、データ衛生と信頼性を維持するために重要なものです。
「Stashにとっての第一フェーズは、ツールを再編成し、ユーザージャーニーを確実に把握することでした。すべてをSegmentに接続し、Segment、Braze、Mixpanel、そして当社のデータウェアハウスを適切につなぐ必要がありました。
並行して、データチームと組みながら、彼らがこれらのイベントストリームを利用できるようにし、同じデータソース、同じファネルなど、類似しているもの同士を実際に確認できるようにしました」
私たちは、プロダクト事業責任者の方々との会話から、優れた企業やチームは最初からデータガバナンスについてよく検討していることを知りました。彼らは最も信頼できるデータがどこにあるかを正確に把握し、定期的に見直すための綿密なトラッキング計画を立てています。非常に重要なことは、分析ツールと統合したデータウェアハウスを使用し、データの安全性、正確性、高いアクセス性を確保できていることです。
Taxfix社のプロダクトデータアナリストであるJai Mahtani氏は、Mixpanelを使ってSnowflakeのデータに簡単にアクセスできるようにするために、このようなアプローチを取りました。
「Warehouse Connectorsを使用することで、Mixpanelですばやく簡単にテーブルを取り込み、過去の洞察を利用できるようになりました」
「Mixpanelを使うと、今後の更新データを簡単にテーブルに取り込むことができるので、関係するメンテナンスの負担が軽減されます。ウェアハウスにあるデータをメンテナンスするだけで、Mixpanelに反映されるのです」
プロダクト分析からより多くを引き出して勝利を導く
Mixpanelでは、こうした業界事業責任者の方々から得たすべての洞察を、良質なユーザーリサーチと同様に貴重なデータとして受け止め、パワフルで誰でも簡単に使えるアナリティクスを構築し続けるために活用しています。また、業界事業責任者の方々が組織内の文化的・業務的変革の促進剤としてプロダクト分析をどのように活用しているかを共有することで、他の企業がスケールアップ企業や大企業の世界を渡っていけるようサポートしたいと思っています。
アナリティクスは機能リリースに必要な情報を提供するだけでなく、データリテラシーの文化を育み、チーム間の連携を図る上でも大きな役割を果たします。
テクノロジーが進化し続ける中で、プロダクト分析をうまく活用し、チームにも活用させる事業責任者は、競争において優位性を獲得できるでしょう。業務効率を改善し、スケーラビリティと成長への新たな道を発見できるはずです。