NTTドコモビジネスXは、NTTデータ経営研究所と共同で、全国の20〜60代の男女を対象に実施した「生活者がAIサービスに求める価値に関する調査」の結果を4月15日に公開した。調査は2025年11月11日〜18日に行われ、1042名から有効回答を得ている。
調査によると、AIサービス利用者がサービス利用を通じて満たされる価値として、調査対象となった8種のうち7種のサービスで「時間の無駄を解消してくれる、スピード感がある」といった、効率化に関する回答が最多となった。AIサービスとデジタルサービスにおける価値を「負担の軽減(ペイン解消)」と「付加価値の提供(ゲイン提供)」に分類した分析では、AIサービスにおいて「負担の軽減」に価値を感じる層が73.5%を占めている。一方、デジタルサービスでは58.8%に留まっており、現状のAIサービスは主にユーザーの負を解消する手段として機能している実態が浮き彫りとなった。
サービス別の詳細分析では、AIサービス8種のうち7種が「負担の軽減」に偏る結果となっている。唯一「付加価値の提供」に価値を感じる割合が高かったのは「生成AIによる画像・動画の広告」のみであった。これに対し、デジタルサービスでは全12種のうち5種のサービスで、半数以上のユーザーが「付加価値の提供」に価値を見出している。
収益化の観点では、AIサービスへの課金継続意向は全体的に低い水準にある。「値上がりしても金額次第で利用を続ける」と回答した割合は、AIサービスにおいて「レストランでの接客」(3.3%)や「テキスト作成」(2.7%)に留まる。これに対し、デジタルサービスの「音楽配信サイト」(16.0%)や「動画配信サイト」(14.8%)では、一定の課金継続層が存在している。価値分類別の課金状況を見ると、AIサービスでも「付加価値の提供」を感じている層の方が課金率は高いものの、依然として「課金が必須になった場合は利用をやめる」という回答が多数を占めた。
今後のプロダクト開発において期待される価値として、生活者は「体験・娯楽」「モノの購入」「健康」といった領域で、「安心、感動、テンションがあがる」などの感情的価値や、「見た目、美しさ、心地よさ」などの感覚的価値を重視していることが判明した。AIサービスの利用意向については、これらの価値を満たすものであれば、53.0%が「検討・計画段階」での利用に前向きな姿勢を示している。AIプロダクトが「便利なツール」を超え、継続的な価値を提供するためには、効率化の先にあるユーザーの感情や感覚に訴えかけるUX設計が重要となると予測される。
本調査の詳細は、NTTドコモビジネスXのWebページから確認できる。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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