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Developers Summit 2026 「Dev x PM Day」

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「プロダクトマネージャーカンファレンス 2024」レポート(AD)

「アジャイルかウォーターフォールか」で対立しない、大企業とベンチャーの文化の差を越えるメタ認知の視点

「プロダクトマネージャーカンファレンス 2024」レポート

メタ認知で相手の「合理性」を理解し、双方が納得できる「落とし所」を見いだす

 例えば、ベンチャーと大企業の文化で対立が起きがちなのが、「アジャイル(開発)か、ウォーターフォール(開発)か」という論争だ。ベンチャーが関わるプロダクト開発では、変化が激しい市場に適応する必要があり、小さく作って市場に当てながら調整する「アジャイル」が有効な場合が多い。一方、大企業では確実な計画かつ着実な遂行がかなう「ウォーターフォール」を好む傾向にある。これらについて「どちらが正しいか」を論点とすると、戦うか従うかという二元論に陥ってしまいがちだ。その結果、対立して物別れに陥るか、従ってむざむざと失敗するか、いずれにしても共創は難しい。

 それでは、対立ではなく、協調するためには、どうすればいいのか。木下氏はベンチャー側の視点から、「どのような合理性に基づくとウォーターフォールが正しい選択となるのか、相手方の目線で『合理性』を考えることが大切」と指摘する。

 例えば、上場企業のトップの目線で考えてみれば、株主・株式市場から「株価が上がり」「利益が増え続ける」という要求があり、経営者としては「持続的な成長への予測を提示したい」「予測を上回る実績を作り続けたい」という思いがあって、「確実な成長計画と着実な遂行」を求めるのは必然と理解できる。さらに、組織の性格上、現場にもそうした考えが共有されていると考えるのが自然だろう。

 大企業側からのそうした要請に対し、木下氏は「合意形成には重力がある。それなら抗わないのが得策」と語る。つまり、どんなに強引に「アジャイルで」と決めたとしても、市場からのプレッシャーがある中では、確実な計画と着実な遂行との相性が良いウォーターフォールの方に合意形成の重力が働き、いつのまにかうやむやになっていく恐れがある。それならば、重力で引かれる方にあらかじめ「代替案」を用意しておき、そこに合意のボールを落とそうというわけだ。それは「相手の文化の中で自分たちも合意でき、お互いに満たしたい要件を考える」というアプローチである。

次のページ
二元論ではなく、要件に立ち戻ってのアプローチで合意点を見いだす

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Wellnize

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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