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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第4回。オフラインとしては2回目の開催です。

ProductZine Day 2025

ProductZine Day 2025

特集記事(AD)

PMの仕事を「作業」から「戦略」へ。アトラシアンが実践するビジネスに貢献するプロダクトディスカバリー

 作っても作っても、事業が成長しない──。多くのプロダクトチームが陥る「ビルドトラップ」は、AIによる開発効率化でさらに深刻さを増している。「作る」スピードが上がるほど、「何を作るべきか」という問いの重要性は増すばかりだ。この根源的な課題に対し、JiraやConfluenceで知られるアトラシアンはどのような答えを出すのか。同社が実践する「プロダクトディスカバリー」の哲学と手法に、そのヒントを探るべく、同社のエグゼクティブ プロダクトマーケティング ストラテジストである渡辺隆氏に詳しくお話を伺った。

AIがコードを書く時代、プロダクトチームに問われる「人ならでは」の価値

 AIの進化がソフトウェア開発における「ビルド」工程を劇的に効率化する一方、「そもそも何を作るべきか」という問いの重要性が増している。開発の差がつきにくくなる今、プロダクトの成否を分けるのは、顧客に真の価値を届けるための「プロダクトディスカバリー」の領域にほかならない。

 アトラシアンの渡辺隆氏は「ディスカバリーは、戦略やビジョンの策定といった、人間の洞察力が求められる領域」と語る。しかし、その役割の遂行は決して容易ではない。事実、アトラシアンの調査によれば、グローバルで見てもプロダクトマネージャーの実に84%が「自社プロダクトが市場で成功しないのではないか」と不安を抱えているという。

アトラシアン株式会社 エグゼクティブ プロダクトマーケティング ストラテジスト 渡辺隆氏
アトラシアン株式会社 エグゼクティブ プロダクトマーケティング ストラテジスト 渡辺隆氏

 いわんや、プロダクトマネジメントの文化が発展途上にある日本では、その課題はより深刻だ。現場や営業の声に応えるうちに「言われたものを作る」ことが目的化し、顧客への価値提供という本来の目的を見失う「ビルドトラップ」に陥るリスクが高い、と渡辺氏は指摘する。

 AIには代替できない「人ならではの価値」をいかに引き出し、ビジネスインパクトを最大化するか。この重要なディスカバリーの考え方を深く理解し、その実践を支えるアトラシアンの哲学とソリューションに、本稿では迫っていく。

アトラシアンが実践する「真のプロダクトディスカバリー」とチーム体制

 2002年の創業以来、アトラシアンは一貫して「チーム」と「顧客」を最重視する企業文化を築いてきた。その根幹には「オープンな企業文化」「お客様をないがしろにしない」といった5つのコアバリューがあり、社内の情報は原則すべて共有するという透明性は、同社のツール設計思想にも反映されている。

 この文化を開発現場で体現するのが、プロダクトマネージャー、デザイナー、エンジニアが三位一体で協働する「トライアドチーム」だ。従来の分業体制とは異なり、ディスカバリーの初期段階から三者が対等な立場で議論に参加。エンジニアは技術的観点を、デザイナーはUXリサーチ全体を担い、役割を超えて共創する。

 「トライアドチームは、単なる分業ではなく、互いの専門性を尊重しながら共創することで、プロダクトの質とビジネスインパクトを最大化する土壌となっている」と渡辺氏は語る。

 こうしたチームが実践するのが、明確に体系化された開発プロセスだ。すべては「Aプロダクトを◯年間で◯億円規模で販売する」といった「ビジネスゴールの明確な定義」から始まる。ゴール達成に向けた戦略立案では、「VMGSワンページャー」や「オポチュニティソリューションツリー」といったフレームワークを活用。これによりプロダクト戦略が可視化され、日本企業で課題となりがちな、経営層などのステークホルダーとの密な連携も可能になる。

 戦略が定まると、多様な情報収集と分析から「インサイト」を導き出し、優先順位を付けていく「プロダクトディスカバリー」フェーズが本格化する。こうして定義された要件は「プロダクトバックログ」を経て「デリバリーバックログ」へと変換される。アトラシアンは、この一連のプロセスを徹底することで、単に「ものを作る」のではなく、「価値を創る」ことに注力しているのだ。

「プロダクトディスカバリー」を体系化する「Jira Product Discovery」

 プロダクトディスカバリーの現場では、アイデア出しにホワイトボードツール、資料作成にプレゼンテーションツール、情報管理にスプレッドシートなどと、ツールが分散しがちだ。渡辺氏はこの状況が「情報分断によるトレーサビリティの喪失」や、客観的データに基づかない「声の大きい人の意見が通る」といった属人化、さらには部署間の連携コスト増大といった深刻な課題につながると指摘する。

 驚くべきことに、アトラシアン自身も同様の課題に直面していた。渡辺氏は「JiraやConfluenceを活用して『それらしいこと』はできていたが、ディスカバリーフェーズにおける情報の一元管理や意思決定の透明性に課題があった」と明かす。この社内課題を解決すべく、自ら開発に踏み切ったのが「Jira Product Discovery」だ。

 Jira Product Discoveryは、ディスカバリーに必要な活動を一元管理する専門ツールだ。チームや顧客など、あらゆる方面からの「アイデアの一元化」や、その根拠となるユーザーインタビューなどの「インサイトの蓄積」が可能。集めたアイデアは「労力対効果」や「戦略的インパクト」といった多様な評価軸で客観的に「優先順位付け」でき、決定事項は即座に「プロダクトロードマップ」として関係者と共有できる。

 こうした活動をJira Product Discovery上で行うことで、ディスカバリーの「行うべきこと」が可視化され、プロセスそのものが体系化されていく。渡辺氏はこれを「プロダクト開発のノウハウが自然とソフトウェアの形になっていく」と表現する。本ツールはソフトウェア開発のみならず、マーケティングや営業など「アイデアから価値を創り出す」すべてのチームに有効なソリューションだ

アトラシアンが提供するプロダクト開発の包括的なエコシステム

 Jira Product Discoveryの真価は、単独での利用にとどまらず、他のアトラシアン製品と連携した「エコシステム」によって最大限に発揮される。例えば、ディスカバリーフェーズで決定した要件は、プロジェクト管理ツール「Jira」のバックログにシームレスに受け渡される。これにより、アイデア創出からデリバリーまで一貫したトレーサビリティが確保されるのだ。さらに、ナレッジ共有ツール「Confluence」と連携すれば、プロセス全体で生まれた情報がナレッジとして自然に蓄積されていく。

 このエコシステムは、AIによってさらに強化される。2025年9月に買収を発表したCycle社の技術を活用し、SlackやSalesforceなど多様な情報源からAIがフィードバックを収集・分析。ノイズを除去し、精度の高いインサイトを抽出することで、Jira Product Discoveryでの意思決定の質をさらに高める。

 もっとも、と渡辺氏は念を押す。「AIは情報収集といった『周辺』を強力にサポートしますが、戦略立案や最終決定という『核心』は、あくまで人間の役割です」。アトラシアンが提供するのは、テクノロジーによって人間の洞察力と判断力を最大化する、「人間を中心としたプロダクト開発のエコシステム」なのだ。

ビジネス貢献に誇りを持つ「日本のプロダクトチーム」へ

 「プロダクトの価値を語る際、日本では顧客への提供価値に偏りがちですが、本来は収益という『ビジネスへの貢献』が評価されるべきです」。渡辺氏はそう語り、「日本のプロダクトチームも、ビジネス貢献に誇りを持てるチームへと進化する時が来ています」とエールを送る。

 「何を作るべきか」という問いに深く向き合い、事業成長を牽引すること。AIが開発の効率を高める今、人間の洞察力と戦略的思考こそが、プロダクトの成否を分ける決定的な要素となる。この変革を実現する上で、アトラシアンの哲学と「Jira Product Discovery」を中心としたエコシステムは、強力なパートナーとなるだろう。

 プロダクトディスカバリーの実践へ一歩踏み出したいチームのために、アトラシアンは「Jira Product Discovery」のフリープランを提供している。クリエイター(作成者)3名まで無料でありながら、本記事で紹介したアイデア管理、優先順位付け、ロードマップ作成、Jira連携といった全機能を無制限で使用することができる。日本語のクイックスタートガイドも用意されているので、まずは気軽にその価値を体感してみてはいかがだろうか。

現状のプロダクト開発に課題を感じている方はJira Product Discoveryをお試しください

 Jira Product DiscoveryのFree Planはクレジットカード情報の登録なしにお使いいただくことが可能です。より効果的にご利用いただくには、こちらからお問い合わせいただけます。製品をご利用いただく上でのご質問はこちらからお問い合わせください。

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提供:アトラシアン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://productzine.jp/article/detail/3692 2025/10/15 12:00

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