SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

デブサミ2026の初日をProductZineとコラボで開催。

Developers Summit 2026 「Dev x PM Day」

Developers Summit 2026 「Dev x PM Day」

ProductZineニュース

UI/UX開発の「手戻り」、半数のプロジェクトで発生。デザイナーとエンジニアの連携コストが最大の壁に

 Ragateは12月24日、ビジネスパーソンを対象に実施した「UI/UX開発における手戻りの実態調査」の結果を発表した。開発現場において、デザイナーからエンジニアへのハンドオフ(実装への移行)時に発生する「手戻り」の実態や、その要因となるコミュニケーションコスト、さらに近年注目されるAI活用(Vibecoding)への関心度が明らかになった。

 調査結果によると、デザインから実装への移行時における手戻りが「ほとんど発生しない」という回答は49.1%に留まり、約半数のプロジェクトで手戻りが発生していることがわかった。特に頻度が高い層においては、以下の実態が浮き彫りとなっている。

  • 「ほぼ毎回発生する」「半分以上で発生する」を合わせると全体の25.5%に達する
  • 4人に1人のプロジェクト現場で、常態的に手戻りに追われている可能性がある
手戻りの発生頻度グラフ

 UI/UX開発における具体的な課題(複数回答)としては、「デザイナーとエンジニア間のコミュニケーションコスト」が38.9%で最多となった。次いで「プロトタイプ作成に時間がかかりすぎる」(38.5%)、「デザインレビューの繰り返しによる工期延長」(34.4%)が続き、意図の伝達不足が「想像していたものと違う」という実装後の乖離を招いている様子がうかがえる。

UI/UX開発の課題グラフ

 また、使用しているプロトタイピングツールについての回答結果は、現場のツール環境の乖離を示唆している。

  • 「PowerPoint・Keynote」が32.4%で最多となり、依然として汎用ドキュメントツールが主流である
  • 一方で「生成AI・バイブコーディング」も21.8%に達しており、AIによるコード生成・プロトタイピングの普及が始まっている

 Figmaなどのデザイン特化型ツールが普及する中でも、ビジネス職を含めた広義のプロジェクト全体では、依然としてPowerPointなどの汎用ツールで仕様やイメージが共有されている実態が見て取れる。こうした「使用ツールの不一致」や「表現力の限界」が、エンジニアへの正確な意図伝達を阻み、コミュニケーションコストを増大させている一因とも考えられる。

使用ツールグラフ

 こうした背景からか、AIが自然言語や曖昧な指示からコードやUIを生成する「バイブコーディング(Vibecoding)」への関心は高い。「すでに導入している」(16.4%)と「導入を検討したい」(34.4%)を合わせると過半数の50.8%に達しており、手戻りの防止や、職種間の共通言語としての新たな開発手法へ期待が高まっていると言えそうだ。

バイブコーディング関心度グラフ
関連リンク

この記事は参考になりましたか?

ProductZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)

「プロダクト開発」にフォーカスしたオンラインメディアです。プロダクトマネージャーや、プロダクトマネージャーを目指す方をはじめ、チームメンバーや事業責任者、テックリードなど、プロダクト開発を「正しく」進めていきたいすべての人のために、プロダクトマネジメントに関するあらゆる知見をお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

ProductZine(プロダクトジン)
https://productzine.jp/article/detail/3986 2025/12/26 11:30

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング