グッドパッチが運営するデザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner(リデザイナー)」は、企業のデザイン投資やデザイナーの働き方のトレンドを可視化する年次調査「ReDesigner Design Data Book 2022」を11月10日に公開した。本年で4回目となる同調査では、IT・通信業界を中心に約100社の企業の人事担当者およびデザインマネージャー、「ReDesigner」に登録しているデザイナー約2400人などへアンケート調査を行い、回答結果をまとめた。
同調査結果のサマリーは以下の通り。
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中途市場のトレンド
- 9割(90%)の企業がデザインの投資効果を実感(前回調査比+20pt)。実感するポイント1位「プロダクトの品質向上」、2位「顧客満足度の向上」、3位「ブランディングの向上」
- 半数以上(55%)の企業が、CDO(Chief Design Officer)、CCO(Chief Creative Officer)などのデザインエグゼクティブに1200万以上の年収を支払うと回答(前回調査比+16pt)
- デザインの品質管理やデザイナーのピープルマネジメントを担うデザインマネージャーの在籍企業が6割強(66%)に増加(前回調査比+13%)
- デザイナー独自の評価システムを構築する企業が2割以上(23%)に増加。Design Ops機能のニーズ拡大や人事担当者にデザインへの理解がより求められるように(前回調査比+8pt)
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副業・フリーランス市場のトレンド
- 副業・フリーランスのデザイナーを受け入れる企業は約6割(62%)と、前回調査に引き続き半数以上が回答(前回調査比+5%)
- デザイナーの副業を認める企業が8割以上(84%)に増加。さまざまな雇用形態での働き方の受け入れが加速(前回調査比+8pt)
- フリーランスや副業デザイナーの採用時の時給は8割強(87%)が3000円以上を想定(前回調査比-2pt)
- デザイナー独自の評価システムを構築する企業が2割以上(23%)に増加。Design Ops機能のニーズ拡大や人事担当者にデザインへの理解がより求められるように(前回調査比+8pt)
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新卒市場のトレンド
- 回答企業の4社に1社(25%)が、デザイナーの新卒採用を実施(前回調査比+5%)
- デザイナー新卒採用において、約8割(84%)の企業がインターンシップを活用
- 学生が企業を選ぶポイント1位「働きやすさ」、2位「仕事のやりがい」、3位「カルチャーマッチ」
2021年10月に実施した前回の調査では9割以上の企業がデザイナー人材確保に課題を抱えており、採用の課題が顕在化した状況となっていた。
今回の調査では回答企業の9割がデザイン投資に効果を感じる結果となっているものの、デザイン投資実施の阻害理由として3割以上(34%)の企業が「人材の採用」を要因にあげており、引き続きデザイナー人材の確保は課題となっている。
デザイン人材の採用に関する回答結果では、デザイナー採用における母集団形成に苦労する企業が昨年同様6割近く(59%)を占めており、市場における慢性的なデザイナー不足に直面している。
このような人材市場の中、「ReDesigner」では昨年より副業・フリーランスデザイナー活用に関する調査を実施している。昨年に引き続き、半数以上(62%)の企業において副業・フリーランスのデザイナー受け入れが実施されている。そして今回の調査では、企業がデザイナーの副業を認める回答が8割(84%)にまで加速する動きが見られた。
厚生労働省による「副業・兼業推進に関するガイドライン」発行など、政府も全国的に副業・兼業の普及促進を図る中、デザイナー市場でもさまざまな雇用形態での人材活用が進んでいる傾向が明らかになった。
また、新卒採用を進める企業も昨年より増加し、うち8割(84%)の企業がインターンシップを活用した採用を実施している。
慢性化するデザイン人材確保の課題の中、多様な形態における人材活用から市場におけるデザイナーを増やすための企業による取り組みの広がりが見られた。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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