丸善CHIホールディングス、専門家のリサーチ業務を効率化する「丸善リサーチ（仮称）」事業化に向けての取り組みを開始

　丸善CHIホールディングスは、Legal Technology、フォーセンス・パートナーズと共同で専門家の調査・分析業務の効率化を支援する会員制Webサービス「丸善リサーチ（仮称）」の事業立ち上げに着手したことを12月2日に発表した。その第1弾として、会計・税務領域で「丸善リサーチ 会計・税務」の事業化に向けて本格的な取り組みを開始する。

　丸善CHIホールディングスは、経営計画（2022年4月27日）で発表の通り、デジタル時代やコロナ禍の行動変容に適合した新規事業開発に着手しており、そのひとつとして専門領域における調査・分析業務（リサーチ業務）を効率化するサービスの事業化の検討を進めていた。

　専門性の高い領域においてリサーチ業務に従事する人の多くは、限られた時間の中で膨大な専門情報を調べながら業務に取り組んでいる。信頼性の高い専門情報の多くは紙の出版物などに存在するが、紙の出版物は情報としての信頼性や閲覧の容易性の面で優れているものの、必要な情報の入手・整理・照合などに膨大な時間と手間を要している実状がある。一方で、インターネットを通じたリサーチは迅速に専門情報にたどり着けるものの、必ずしも信頼できる情報ではないことから専門家の課題解決に至っていない。

　丸善CHIホールディングスはこれまで会計・税務領域の専門家に向けて電子書籍などを活用したリサーチ業務の効率化について実証実験などを進めてきたが、この度同サービスについて事業性があるとの判断に至ったため、本格的な事業開発に着手する。

　丸善CHIホールディングスでは、2022年8月以降複数の専門出版社の協力のもと、会計・税務領域の専門家に実証実験に参加してもらうなど、同事業開発についてさまざまな意見を収集・分析してきた。

　その知見を踏まえ、同事業の立ち上げにあたって法律領域で支持を集めているリサーチシステム「LEGAL LIBRARY（リーガルライブラリー）」を運営しているLegal Technologyと、会計・税務をはじめとするリサーチ業務の実務に精通するフォーセンス・パートナーズと協力していくことが最善であると判断し、3社の共同により事業開発を進めることとした。

　今後は3社の持つ知見やネットワークを活用し、公認会計士・税理士・M&A専門家・企業財務経理担当者が高品質な情報を効率的に収集し活用できる「新たなリサーチ体験」を提供できるサービスを早期に立ち上げられるよう協力する。電子書籍をはじめとした高品質な専門情報を多数搭載した会員制Webサービスの構築に向け、専門出版社ならびに業界団体に対して、同事業への参画を広く呼びかけていく。