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ProductZine Day 2024 Winter

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オンプレミスにもPagerDutyを活用! MSPからの移行でMTTA短縮化とコスト削減を実現したオイシックス・ラ・大地

MSPからPagerDutyへの移行でMTTA(平均確認時間)は約30〜50%改善し、コスト削減も実現

 PagerDutyの導入は、ちょうど林氏が入社したころにSREチームで検討していた。PagerDuty導入の背景として、当時はインシデント対応をMSP(マネージドサービスプロバイダ)企業に委託していたものの、柔軟な対応ができないという課題があったからだ。

 「MSP事業者の場合、たとえば、『今日はほかに用事があるので電話は受けられない』『休みなので対応できない』といった変更をいちいち連絡する必要があり、個々の対応もチケット制で煩雑でした。SNSなどを通じてPagerDutyの存在を知り、導入を検討することにしました。当時からPaerDutyはインシデント管理のサービスとして高いシェアを持っていたため、PagerDutyを導入するか、MSP事業者への委託を継続するかの二択でした」(林氏)

 PagerDutyへの移行によって、MTTA(平均確認時間)は約30〜50%程度の改善を実現した。MSP事業者に委託していたころは、MSPの担当者側で、通知を受けてから手順書に従った判断するまでに15分〜20分かかっていたが、10分未満に短縮している。また、コスト面でもインパクトがあった。MSP事業者の料金体系がサーバー台数に応じたものだったからだ。一方、PagerDutyはアカウント数に応じた料金のため、当時SREセクションの数名だけの利用となったことで、大きなコスト削減を実現した。

 インシデントの社内対応への移行の背景には、3社の経営統合もあった。各社で展開するブランドがあり、システムもそれぞれ異なる。インシデント自体も増加し、対応のための発報のやり方などもブランドのポリシーによって変わるため、きめ細やかなサポートが必要となる。

 「夜中でもすぐに対応してほしいというチームもあれば、システムが安定しているのでメッセージ通知のみで良いというチームもあります。多様なルールを整理してPagerDutyで最適化を続けています」(林氏)

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オンコール担当者のウェルビーングと助け合い文化を実現する「優しさのOverrides」機能

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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