プロダクトマネージャーの理想は、カメレオン
早川氏はNotion Labs Japanで、日本やアジアのソリューションエンジニアリング、GTM、アウトバウンドプロダクトマネジメントを担当している。前職のSalesforceでAI製品のプロダクトマネージャーやプロダクトマーケティングマネージャーとしての経験を有している早川氏は「誰もがプロダクトを通して価値を創れるように」というビジョンを掲げ、コミュニティ「PM DAO」を創設した。その活動内容として、実践的な学習環境の提供やコミュニティ運営、教育機関や地方自治体への支援、そして企業向けのコンサルティングを実施している。
早川氏はSalesforceのオンボーディング研修で「プロダクトマネージャーは十人十色である」というテーマを伝えられた。Salesforceでは、エンジニア、データサイエンティスト、コンサルタント、サポート、営業など、さまざまな背景を持つ人々がプロダクトマネージャーとして活動していた。
一方、国内の業界に目を向けると、1本の大きな「プロダクトマネジメント」という木があり、多くの人々がその方向に向かって仕事をしているイメージがあるという。しかし、その木は多くの枝に分かれており、多種多様な考え方やフレームワーク、参考文献、スキルが存在する。これらすべてを1人で網羅するのは困難だと早川氏は考えている。
生成AIは1つの潮流だが、それ以前にはWeb3も話題になるなど、トレンドは日々激しく進化している。その中で、プロダクトマネージャーとしては、常に振る舞いを変える必要があるだろう。しかしそれを言われても、日々の業務に追われ、特定の領域に集中して学びや成長を追求するのが人間の性である。
早川氏は「カメレオン型のプロダクトマネージャーが理想だと考えています。周りの環境、プロダクトの状況、ユーザーの反応に基づいて、その色を変えてく姿を変えていくといった生き物の例えです」と述べ、プロダクトマネージャー=カメレオンの「体」「手」「頭」がどうあるべきかの説明を始めた。