SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

ProductZine Day 2024 Summer

特集記事(AD)

組み込み開発でもデータに基づいたモダンなユーザー体験の提供を可能にする「Qt Insight」

 Qt(キュート)は多様なオペレーティングシステムに対応し、マルチデバイス開発や組み込み機器開発、アプリケーション開発向けのクロスプラットフォームアプリケーションおよびUIフレームワークである。Qt Groupは、Qt関連プロダクトを提供する企業で、2023年3月に「Qt Insight」をリリースした。これは、ユーザー行動データを収集・分析できるもので、プロダクト開発やビジネス戦略の最適化を支援する。Qt Groupのソリューションエンジニアである平井幹生氏に、同製品の提供背景や概要、ユースケースを聞いた。

組み込みソフトウェアでもWebサイトやスマホアプリのようなUIの提供が求められている

 QtはアプリケーションにおけるGUIの効率的な実装に特化したフレームワークである。このフレームワークは、ライブラリ、デザインツール、IDE、プログラミング言語などを包含しており、クロスプラットフォームに対応している。これにより、デスクトップ、スマートフォン、タブレット、組み込み機器で動作する、さまざまなアプリケーションが開発可能だ。約30年の歴史を持ち、自動車や船舶のコックピット、ファクトリーオートメーション、POSシステムなど、多岐にわたる分野で活用されている。Qtのフレームワーク自体はオープンソースでも提供されている。

 平井氏は、技術的な知識を持ちながらセールスチームを支援し、技術的な説明やデモの作成などを行っている。エンジニアとしてのバックグラウンドを持ちながら、ユーザーの課題も理解できる立場にいる。

 Qt Insightのリリース背景について平井氏は「GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の重要性が世界的に高まっていることが大きな要因です。現在、多くの人々がスマートフォンアプリなどの高品質で使いやすいGUIを備えたサービスを使用しています。組み込みデバイスにおいても、これらに匹敵するレベルのGUIが求められていますが、開発されたGUIが常に企業の意図通りに利用されているわけではありません」と語る。

 近年、車のダッシュボードが物理的な針によるメーターからデジタル表示へと変化している。さらに、自動販売機やコーヒーマシン、ファクトリーオートメーションなどもスクリーンにスマホライクなUIを備えることが増えており、高い水準のユーザー体験の提供が必要とされている。

 従来、ユーザーからのフィードバックや意見を収集する一般的な方法としては、アンケートやインタビュー、ユーザビリティテストが行われていた。これらの方法は時間もコストもかかる上に、必ずしも統計的に有意なデータを得られるわけではない。一方、Webやスマホアプリの業界ではユーザーの行動分析ツールが広く使われており、それによってUIをチューニングしている。UIが意図した通りに機能しているかを分析できなければ、製品は使いにくいまま変わらずに、満足度の低い体験を提供してしまうことになる。これまで組み込みソフトウェアの分野ではこのようなソリューションが不足していた。そこでQt Groupは、Webやスマートフォンアプリで行われているレベルのユーザー行動分析を組み込み分野にも提供するためにQt Insightをリリースした。

The Qt Company Oy ソリューションエンジニア 平井幹生氏
The Qt Company Oy ソリューションエンジニア 平井幹生氏

次のページ
組み込みソフトウェアのユーザー行動をWeb解析のように確認できる

関連リンク

この記事は参考になりましたか?

特集記事連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:The Qt Company Tokyo

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

ProductZine(プロダクトジン)
https://productzine.jp/article/detail/2208 2023/12/06 12:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング