フォースタートアップスは、成長産業に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」のSTANDARD会員のうち、スタートアップ経営者、資金調達関係者、VC/CVCの投資家・事業会社のオープンイノベーションまたは新規事業開発担当者を対象に実施した、「投資・資金調達に係る実態調査」の結果を8月24日に発表した。同調査は、5月30日~6月15日の期間に行われ、200件(うちVC/CVC、スタートアップ、事業会社は186社)から有効回答を得ている。
調査結果によれば、スタートアップ企業が資金調達時に求めるアセットとしては「営業活動(顧客紹介など)」が46.3%を占める一方、事業会社が提供できるアセットは「営業活動(顧客紹介など)」が31.5%と、ギャップがみられる。また、VC/CVCの33.3%が「戦略策定」と答えており、事業会社の10.1%よりも多かった。事業会社は、自社の事業とのシナジーを期待して投資をするケースが多いことから、「戦略策定」よりも「営業活動(顧客紹介など)」(31.5%)におけるサポートを提供する割合が高い。
投資したい事業領域としては、VC/CVCではコンピュータソフトウェアへの投資意欲が高く、事業会社は本業との事業シナジーを追求したストラテジックリターンを重視する傾向から、興味のある投資領域は会社ごとに変わり、興味のある事業領域・業界は幅広く分散している。
スタートアップ企業が、資金調達活動において投資家と接点を持つための手段としては、「出資元や繋がりのあるVCからの紹介」が59.7%を占めており、「証券会社からの紹介」(7.5%)を合わせた、紹介を通じて投資家との接点を持つ割合は67.2%に達した。投資家側であるVC/CVCは、資金調達ラウンドにおいて投資先の候補を見つけ、実際に投資するまで「1か月~3か月」が60%を占めており、1か月以内での投資も含めると63.3%が3か月以内に投資している。
スタートアップ企業に、投資家と接点を持つ上での課題を尋ねた質問では、「多くの投資家と会うための効率的な活動ができていない」(43.3%)、「調達活動に時間が取れない」(25.4%)が上位を占めた。
資金調達や外部企業とのアライアンス活動に費やしている時間は、「1日あたり1時間以下」が25.4%、「時間はとっていない」が22.4%と、スタートアップ企業の約5割がアクションに対する時間は月20時間未満となっている。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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