キープレイヤーズは、日本とアメリカの証券取引市場におけるベンチャー企業のプレゼンスに関する調査の結果を、4月19日に発表した。世界における日本のスタートアップのプレゼンスを高めることを目的とし、まず現状を知るために実施された。
同調査では、東京証券取引所に上場している全3879社を対象に、以下の基準を満たす企業数を調べている。
- 年末時点で時価総額が1000億円を超える年が3年以上連続である企業
- 1998年3月25日以降にIPOしている企業
- 会社設立が1990年以降の企業
- 2023年4月時点で800億円以上の時価総額がある企業
- エネルギー・不動産・公共セクター・銀行の企業を除く
- その他、有識者と相談の上「ベンチャー企業」に該当しないと判断された企業を除く
これらの条件を満たす企業は、以下の29社だった。
- SHIFT
- ラクス
- ネクステージ
- freee
- Sansan
- JMDC
- メルカリ
- ユーグレナ
- エス・エム・エス
- デジタルガレージ
- ベネフィット・ワン
- そうせいグループ
- ディップ
- GMOペイメントゲートウェイ
- ペプチドリーム
- MIXI
- MonotaRO
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント
- ネクソン
- ZOZO
- カカクコム
- GMOインターネットグループ
- エムスリー
- グリー
- サイバーエージェント
- ディー・エヌ・エー
- 楽天グループ
- チェンジホールディングス
- マネーフォワード
なお、条件を「1998年以降に上場した時価総額800億円以上の企業」に限定すると、175社が該当している。また、同様にアメリカの証券取引市場において時価総額の条件を日本よりかなり高くして800億ドルと調査した場合(時価総額以外の条件は同じ)、条件を満たす企業は195社と、それよりも多かった。
キープレイヤーズ 代表取締役の高野秀敏氏は、会社設立年の条件を緩めると企業数が増えることについて、「時価総額が大きい会社の中に古い会社の割合が多い」「新興企業に投資家のお金が流れていない」と考察し、その理由として「日本の環境が古いビジネスにとってまだまだ有利(新参者が入りづらい環境)」「海外で起きている『古い会社からベンチャーが市場シェアを取る』ようなイノベーティブな事例はまだまだ限られている」を挙げ、日本のスタートアップが成長していくための環境を整えていく必要があると言及している。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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