コラボレーションソフトウェア「Notion(ノーション)」を提供するNotion Labsは6月1日(日本時間)、プロジェクト管理やタスク管理を支援する新機能「Notionプロジェクト」を発表した。日本語版を含む、Notionが対応するすべての言語で利用できる。
Notionは、ドキュメントやWebサイトの作成・共有、チーム内での情報整理、プロジェクト管理などをシームレスに一つのワークスペースで実現するWebサービス。テキスト編集に加え、コンテンツをブロックという単位で自由に組み合わせることで、さまざまな用途の表現を可能にする。データベースの機能も用意されており、表やリスト、カレンダーといった情報も扱える。
作成したページをテンプレートとして他のユーザーに共有できる「Notionテンプレートギャラリー」という仕組みも特徴的で、例えば「プロダクト」というカテゴリには、「タスク&課題管理」「プロジェクト&タスク」「ユーザー調査」「ロードマップ」「プロダクト要求仕様書(PRD)」など、プロダクトマネージャーの業務ですぐに活かせるコンテンツも有志のユーザーにより提供されている。
2023年2月には、AIを活用した文章の要約やブレインストーミングを支援する「Notion AI」が正式リリースされており、今回発表された「Notionプロジェクト」でも機能が組み込まれている。
従来もNotionではプロジェクト管理を行う基本機能が搭載されていたが、Notionプロジェクトの登場により、作業を自動化し、チームの生産性を一層向上させる効果が期待できる。現時点での主な新機能は次の5つ。
1:AI自動入力。要約作成、要点抽出、カスタム指示の3種類から選ぶことができ、プロジェクトやタスクの一覧に要約を自動表示させることなどが行える。要約の内容は、当該ページを編集すると自動更新される。
2:ユニークIDの付与。データベースに自動採番のIDを振ることができ、プレフィックスも指定できる。ユニークな識別子が自動で付けられることで、タスクやバグの管理がしやすくなる。
3:GitHubのプルリクエストとの連係。Notion上のタスクのユニークIDをGitHubのプルリクエストの件名に入力することで、NotionとGitHubを連係・同期し、GitHubの状況に合わせてタスクのステータスを自動更新できる。
4:スプリント対応。スクラム開発のスプリントの管理をしやすくする。前のスプリントが終わったら次のスプリントを自動生成したり、未完了タスクを一括で編集したりすることができる。
5:Asanaインポーター。プロジェクト・タスク管理ツール「Asana」上のデータをNotionに取り込むための機能。他のプロジェクトマネジメントツールについても順次拡充予定。
Notionプロジェクトは、Notionの標準機能として追加費用なく全プランで利用できる。なお、Notion AIは各プランとは別のオプションとしてサブスクリプションが提供されており、Notionプロジェクトで関連機能を利用する場合も、別途加入が必要となる。
Notion AIは1アカウント20回まで無料で試すことができ、新しくワークスペースを作成した場合や、ワークスペースにメンバーを追加した場合も、最初の20回は無料で試せる。
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斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)
株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...
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