編注
原文:「Creating a great onboarding experience」。翻訳にあたり若干加筆修正を行っています。
はじめに
ユーザーオンボーディングがうまくいけば、ユーザーはプロダクトにすばやくなじみ、抵抗なく使い始めることができます。つまり、プロダクトの価値が高められます。この記事では、ユーザーオンボーディングを最適化する方法をご紹介します。
第一印象は、プロダクトの成功にとって非常に重要なものです。誰かが新しいアプリを開いた直後の出来事は、将来的なリテンションと使用に大きく影響します。プロダクトオンボーディング体験が心地よいものであれば、プロダクトマーケットフィットにつながり、収益を促進しますが、逆にその体験がお粗末なものであれば、お客さまは逃げていってしまいます。
ここでは、 「プロダクトオンボーディング」「ユーザーオンボーディング」の両用語を同義で使用しています。これらのコンセプトについて詳しくは、ユーザーオンボーディングの解説ブログ(英語)をご覧ください。
ユーザー像を理解する
当たり前のことだと思われるかもしれませんが、「お客さまを知ること」はプロダクトオンボーディング体験の最も重要な部分です。まずユーザー像を把握し、お客さまがどのようにプロダクトと関わるのか、そしてその理由を理解します。企業はお客さまが何を求めているかを臆測せずに、データ(質的、量的)を収集して、それに基づいてユーザー像を描くべきです。企業が自社プロダクトのユーザーを理解し、定義できれば、成功するプロダクトオンボーディング体験を創造できるでしょう。
プロダクトオンボーディング体験は、ユーザーを「アハ」体験(価値を実感できる瞬間)に導くものであるべきです。このとき、アプリはスムーズに動作し、ユーザーがその有用性を認識するという流れが必要です。
Mixpanelのパートナーであり、ユーザーオンボーディング支援プラットフォームを運営するChameleonのCEO兼共同創業者であるPulkit Agrawal氏は最近のインタビューで次のように解説しています。
「量的データは『アハ』体験周りのあらゆることに寄与します。ユーザーフローを改善してこうした瞬間がより迅速にユーザーに訪れるようにすることもそれに含まれます。反対に、質的データはその『アハ』体験が(御社の対象としているユーザー像にとって)どのようなものなのかを定義する上で役立ちます」
企業がこうした知見を探り出す速度が上がり、自社プロダクトのユーザーがどのように行動するか、ユーザーがプロダクトから何を望んでいるかの理解を深められるほど、成功が近づきます。プロダクト内の体験を理解することで、企業はプロダクト主導の成長を果たし、顧客リテンション率を高められます。