はじめに
Lancers LLM Labsの入江です。私たちは生成AIを使って社内外向けに新規のプロダクト開発を行うべく立ち上がったラボです。今回はその取り組みの中でChatGPTをプログラミングに取り入れてプロダクト開発の効率を上げた話をします。
今回開発したプロダクトについて
今回、スマホだけでプログラミング学習ができる「PILE(パイル)」というアプリを開発しました。学べるスキルは15個、全部で138セクションを用意しています。
スマホで学習する場合、長時間学習をし続けるのはつらいものがあります。そこで1セクションを5分程度のボリュームに。回答もタップするだけ、ユーザーの負担を減らすことで、本来のプログラミングの楽しさを味わえるようなアプリを目指して開発しました。
そして実はこのアプリ、私がAIを使って2か月で1人で開発しています。仮にAIを使わなかった場合、倍の4~5か月はかかっていたと思われます。なぜなら、開発言語であるSwiftでの私の開発経験は4~5年前で止まっており、現在は技術やアプリをとりまく環境が大きく変わっていること、教材コンテンツを自前で用意することの難しさがあるからです。
そのような中で今回は、どのようにAIを使っていったのかを紹介していきたいと思います。
ChatGPTでアイデアの壁打ち
まずはアプリの企画から。いつもは1人でノートを開いてアイデアをまとめていったり、散歩しながら考えたりすることが多いのですが、今回はまずChatGPTに壁打ちすることからはじめました。
ChatGPTとの会話では、人との対話と同じように自分が考えていなかったアイデアを提案してもらい、発見がありました。そのまま使えるアイデアこそなかったものの、考えるヒント、掘り下げるヒントをもらうことができました。
例えば「スマホのキーボードで問題の回答を入力するのはつらい」ということも壁打ちをしていて気づいたことでした。ゲーム感覚で学べると確かにいいな……ということから、電車でスマホでゲームをしている人が多いことを思い出し、電車でもサクッとゲーム感覚で学べると継続できるかも、ということを考えました。
そうこうしながら、プログラミングの基礎をサクッとライトに学べて、学んだ後は3択問題や簡単な穴埋め問題で理解度を深めることができる。結果、プログラミングっておもしろい!と思ってもらえる、そんなアプリになればいいなというところからコンセプトができていきました。