米data.ai(旧・App Annie)は、各国のアプリ利用の傾向を分析した2024年版のモバイル市場年鑑を、1月26日に公開した。
同レポートによれば、日本におけるユーザーのモバイルアプリ利用時間は、2020年から毎年上昇しているものの世界的に見ると比較的低い傾向にある。2023年における1日あたりの平均利用時間は3時間42分で、カナダやイタリア、中国に近い数字となっている。
一方、タイ、アルゼンチン、サウジアラビア、ブラジルでは、1日あたりの平均利用時間が5時間以上に達し、インドネシアでは6時間を突破した。また、同レポートの分析対象となった全世界の上位10市場では、2023年に加重平均が5時間を超え(2022年よりも6%増)、過去最高の平均利用時間を記録している。
data.aiは、ChatGPTをはじめとする生成AI搭載アプリやTikTokが、アプリ使用時間の伸びを牽引したと予測する。
TikTokは、2023年に非ゲームアプリとしては類を見ない成長を遂げ、累計消費者支出が100億米ドル(約1兆4810億円/1月22日時点でのレートで換算、以下同)に到達した。従来、非ゲームアプリが累計消費者支出10億米ドル(約1481億円)に達するまでは約10年かかっていたが、TikTokは各四半期ごとの消費者支出が10億米ドルを突破しており、驚異的な成長をみせている。
なお、同レポートの調査対象であるほぼすべての国、および日本における2023年の「SNSアプリ消費支出ランキング」では、TikTokが1位となった。
このようなTikTokの大きな成長の一方で、XやThreadsといったテキストベースのSNSは、月間アクティブユーザーが世界的にマイナス成長となっているものの、日本では2023年のSNSダウンロード数ランキングにおいて、Xが世界で唯一5位以内にランクインしている。
日本における2023年のSNSダウンロード数ランキングでは、1位がTikTok、2位がThreads、3位がInstagram、4位がLINE、5位がXと、依然としてテキストベースのマイクロブログ系アプリが高い人気を保つ。また、世界でのXの平均月間アクティブユーザーは2023年に減少へ転じたが、日本では2020年から右肩上がりの状況が続き、毎月平均4000万人以上がXを利用している。
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