STYZのインクルーシブデザインスタジオ「CULUMU」は、高齢社会に向けた新規事業開発に役立つシニアとの共創ポイントを、ホワイトペーパー「商品開発から見えたシニア・高齢者と共創する8つのリサーチポイントとは」として6月11日に公開した。
同ホワイトペーパーでは、シニア向けビジネスの誤解とシニアと共創して商品開発を進めるためのポイントを解説している。
内容は以下の通り。
- シニア・高齢者ビジネスが注目を集める背景
- シニア・高齢者ビジネスによくある3つの誤解
- 特性で理解するシニア世代と商品事例
- シニアと共創する際の8つのポイント
- CULUMUのシニアリサーチ事例
- デザインスタジオCULUMUについて
第28回税制調査によれば、日本の個人金融資産1700兆円のうち、約6割がシニア・高齢世代に集中しているという。また、長寿化にともなって被相続人の平均年齢も高齢化していることから、若年層への資産移転が進みにくくなっている。このような状況を受けて、より資産を保有するシニア・高齢世代をターゲットとしたシニア・高齢者向けビジネスをチャンスと捉える企業が増えつつある。
「シニア」とは単なる年代の区切りでしかなく、その中には多様な身体特性や趣味嗜好を持つ人々が存在する。シニア市場で成功するには、この多様性を理解し個々のニーズに対応するサービスを提供することが重要となり、シニア全体を一括りにするのではなく細分化されたニーズに応じたアプローチが求められる。
シニア・高齢者市場に適した製品やサービスを開発するためには、彼らのニーズを推測するだけでなく、実際にシニア・高齢者と共創しながら進めることが重要となる。この共創プロセスでは、インタビュー、ワークショップ、エスノグラフィーといった、さまざまな手法を取り入れていく。インタビューではシニア・高齢者の日常生活や価値観を深く理解でき、ワークショップでは彼らが直面する課題や潜在的なニーズを引き出して、具体的なアイデアを共同で創出する。エスノグラフィーでは、シニア・高齢者の生活環境や行動の観察を通じて、潜在的な問題点や改善点を見つけ出せる。
シニア市場において価値ある製品やサービスを開発するには、シニア・高齢者と共創が不可欠であり、その際に特定の共創ポイントに気をつけることで、より深いインサイトを得られる。同ホワイトペーパーでは、そういったポイントを守ることで、シニア世代の本音やニーズを深く理解し、それを反映した製品やサービスの開発が可能になるとしている。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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