Zendesk(ゼンデスク)は1月28日、顧客体験(CX)に関する年次調査「CXトレンドレポート 2026年版」および日本市場の調査結果を発表した。世界22か国の消費者と企業関係者計1万1000人以上を対象に行われたもので、AI時代の新たな顧客期待と企業の課題が明らかになっている。
レポートによると、日本の消費者は世界に比べて「対話」よりも「解決スピード」を圧倒的に重視する傾向にある一方で、企業のAI活用や説明責任に対する認識には世界とのギャップが存在することが分かった。主なポイントは以下の通り。
- 「繰り返させない」体験とメモリーリッチAI:日本の消費者の69%が「同じ情報を繰り返し伝えることにストレスを感じる」と回答している(世界平均は74%)。これに対しZendeskは、チャネルを跨いで文脈を保持し、過去の行動やタイミングを記憶する「メモリーリッチAI」の構築が、パーソナライズされた体験の鍵になると指摘している。
- 日本は「人」より「解決スピード」を重視:AI普及により、消費者の71%(日本)が24時間365日のサポートを期待している。「人と話すことよりも迅速な問題解決を重視する消費者はどれくらい多いか」という問いに対し、日本のサポート担当者は「1.8倍多い」と回答しており、世界平均(1.3倍)を大きく上回った。日本市場では、情緒的なつながり以上に機能的なスピードが優先される傾向にある。
- 音声チャネルの利用率は高いが、AI評価は低い:日本における「音声チャネル」の利用率は51%と高く、世界平均(34%)を大きく上回る。しかし、「音声AIがCXを進化させる段階に達している」と考える日本の消費者は58%に留まり、世界平均(83%)と大きな開きがある。電話などの音声対応はよく利用されているものの、AIによる音声対応の品質にはまだ満足していない現状がうかがえる。
- AIの「透明性」に対する意識ギャップ:日本の消費者の92%が「AIによる判断には根拠が必要」と回答し、透明性を強く求めている。その一方で、「AIが判断理由を示すことが非常に重要(ミッションクリティカル)」だと考える日本のCXリーダーはわずか33%に留まり、世界平均(65%)の約半分という結果になった。信頼獲得のためにAIの透明性をどう担保するかという点で、企業側の認識不足が懸念される。
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