「良いUX」のための4つの要素
1. ターゲットの明確化
「良いUX」を考えるにあたって欠かせないのがセグメントです。年齢や性別はもちろん、ユーザーのフェーズやデジタルリテラシー、OS(iOS/Android)によっても使い勝手は変わります。そのため、本来はいろんなパターンを引くことが望ましいです。
その上で、どんな人に使ってほしいのか、どんな人が使う想定なのか、コアターゲットの整理をしていきます。この時にペルソナを作ることで、ターゲットの解像度を上げ、どんな行動を取るのか、どんなニーズや課題があるのかを可視化できます。
さらに、想像するだけでなく、実際のユーザーの声を集めたり行動パターンを分析したりして、より現実的な体験設計をしていきましょう。
2. 一貫性のある体験設計
アプリ内の体験は一貫性を持たせることが大切です。以下のポイントを押さえて、ユーザーが学ばなくても使えるものを目指しましょう。
- 画面ごとのデザイン要素や文言、ボタン操作の統一
- 同じ操作方法、UI、トーン&マナーの維持
- 機能と体験のシンプル化
- ユーザーの負担を軽減し、直感的な操作を可能に
前の節でチュートリアルを用意しましょうとお伝えしたところではありますが、本来はチュートリアルがなくても直感的に使えるのが理想です。以前弊社で実施した調査でも、アプリの支持理由として2位に大差をつけて1位に挙がったのは「メニューやボタンの直感的な理解のしやすさ」でした。
※参考
- 「15~69歳以上の男女に聞いた、デザインや操作性がよいと感じるアプリ、「LINE」が2位に」(ProductZineニュース)
3. アクセシビリティへの配慮
アプリはさまざまな方が利用します。コアターゲットが誰であっても、多様なユーザーが利用できるよう、視覚障がいや色覚障がい(色弱)への配慮など、アクセシビリティに配慮した設計を忘れないようにしましょう。
- 読みやすい文字色と背景色のコントラスト
- 適切なフォントサイズと行間
- タッチターゲットの適切なサイズ設定
4. ビジネス目標と連携したKPI
UXの良しあしを定量で測れるよう、体験を形づくる一つひとつのコミュニケーションや施策にKPIを設定しましょう。その際、必ずビジネス目標と連携したKPIにすることが重要です。本当に体験が良くなったか、数値をもとに客観的に判断し、PDCAを回し続けましょう。
- 各コミュニケーションや施策にビジネス目標と連携したKPIを設定
- 効果測定とPDCAサイクルの継続的な実施
この章でご紹介したことは一見UIの話に見えますが、アプリ内のコミュニケーション施策についても同様に言えるのがポイントです。