GMOリサーチ&AIは、社内のリサーチオペレーション業務をAI技術の活用によって大幅に効率化する新たな取り組みを、10月24日に開始した。
同社はこれまで、リサーチオペレーション業務において顧客との商談時の情報ヒアリングから、アンケート実施に至るまでのコミュニケーション、ターゲティングされたアンケートデータの収集・納品といった工程に多くの時間を割いてきたが、今回の取り組みによってAI技術を活用することで、リサーチオペレーション業務の生産性向上とリードタイムの短縮などで、年間2万3820時間分の業務改善を見込んでいる。
AI導入の具体的な取り組みとしては、AIによるヒアリングシステムの導入によって、商談時に必要な情報を短時間で自動的に収集・整理し、ヒアリングからの課題整理までをスムーズに行うことで、アンケート実施に至るまでのリードタイムを短縮して、効率的な業務遂行を実現する。
あわせて、AIチャットボットの導入によって基本的な問い合わせ対応や進捗報告といったコミュニケーションフローを自動化し、従来は担当者が手動で行っていた業務の負担を軽減することで、プロジェクトの進行スピードを向上させる。また、社内のタスク管理システムと連携した、作業の重複や無駄な確認作業の排除を通じて、全体の生産性を高める。
さらに、AIベースのターゲティング技術を活用することによって、特定の条件に基づく対象者を迅速に抽出して、アンケートの配信プロセスを自動化する。アンケート配信の自動化にともない、これまで手動で行っていたターゲティング作業がクリック作業だけで完了するようになるほか、アンケートデータの収集と整理が迅速化されるため、アンケートデータ収集にかかる期間の短縮につながる。
そのほか、アンケートの結果をAIに自動集計させることで、納品までの工程を短縮する。従来は手動で行っていたデータ分析やレポート作成をAIに任せることによって、納品工程をスピーディに完了させられるようになり、全体のオペレーション業務の効率が向上するとともに、正確かつ迅速なデータ提供が可能なる。これまで、アンケートの自動集計は限定的な実施だったが、今後は全社的な取り組みに切り替える。
これらの取り組みを通じて、業務の迅速化と正確性を向上させ、顧客の時間的負担を大幅に軽減する。また、AIによって社内の生産性向上を図るのに留まらず、業界全体に向けたAIプラットフォームの展開によって、リサーチ業界全体の生産性向上にも貢献していく。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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