米Amplitudeは、リアルタイムの行動インサイトをAIツールで直接活用できるようにする「Amplitude MCP(Model Context Protocol)」サーバの一般公開と、「AI Agents(エーアイ エージェント)」のオープンベータプログラムを、10月22日に発表した。

Amplitude MCPによって、企業はClaudeやCursorをはじめとする任意のMCPクライアントや、すでに利用しているAI環境から、Amplitudeの行動データへのアクセスが可能になる。
「今月のリテンションにもっとも寄与した機能は」「先週の申し込み減の理由は」といった自然言語で質問でき、Amplitudeのライブデータに基づく回答を即時に得られるため、ダッシュボード間の切り替え時間が短縮されるとともに、顧客が何を好み、どこでつまずいているのか、どのアクションが体験を改善できるのかについて、より深く理解できる。
AI Agentsは、製品データを継続的に監視して異常を検知し、チームが質問する前の段階でインサイトを可視化するインテリジェントアシスタント。チームの迅速な行動、意思決定範囲の拡大、分析の常時接続システムへの変更を支援し、成長を積極的に推進できる。
今回、発表されたオープンベータプログラムでは、「ダッシュボードエージェント」と「セッションリプレイエージェント」という、2種類のAIエージェントが提供される。
ダッシュボードエージェントは自動ダッシュボード分析を実現するエージェントで、以下のような機能を備えている。
- ダッシュボードを分析して、トレンドや指標、問題点などの重要な変化を要約
- 緊急対応が必要なトレンドを可視化し、週次・月次の重要な変動を検知
- 根本原因分析を実施し、メトリクス変化の要因となるセグメントや行動を特定
- 自然言語による追跡分析を実現し、新たなチャートと回答を自動生成して、SlackやEメール、あるいはAmplitude内で直接インサイトをプロアクティブに送信
セッションリプレイエージェントはエンドツーエンドの定性分析を行い、おもな機能は以下の通り。
- ファネルやイベントパスを横断し、セッションリプレイを大規模に自動分析
- 行動パターン、離脱ポイント、摩擦指標(レイジクリック、デッドクリック、ユーザーエラーなど)を可視化
- 各インサイトの裏付けとなる、関連するリプレイの厳選プレイリストによって、調査を迅速化
- Slack、Eメール、またはAmplitude内で直接インサイトをプロアクティブに共有
Amplitude MCPは、10月22日にAmplitudeのすべてのユーザーに対して提供が開始されている。AI Agentsのオープンベータ版は今週中に公開され、今後数か月以内に機能追加やMCPのより高度な統合機能の提供も予定している。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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