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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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【デブサミ2020福岡】セッションレポート

「Backlog」を世界に通用するサービスへ! 新任プロダクトマネージャーが取り組んだ4つの施策とは

【A-3】福岡発世界へ!新任プロダクトマネージャーのグローバルなプロダクト開発の話

 チームで働く全ての人たちのためのコラボレーションツールを開発している株式会社ヌーラボ。同社はニューヨークやアムステルダム、シンガポールに拠点を持ち、日本国内だけではなく海外でもサービスを展開している。しかし、ヌーラボが開発・提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」は国内での認知度は向上してきたものの、海外の認知度はまだまだこれからという状況だ。9月29日に開催された「Developers Summit 2020 FUKUOKA」では、今年2月にヌーラボに入社し「Backlog」のプロダクトマネージャーに就任した白川宏昭氏が登壇。新任プロダクトマネージャーとして、何を大切にしてきたか、グローバルに向けたプロダクトの方針策定をどのように行っているのかを語った。

PMの活動には、組織の理解が必要――プロダクトマネジメントとは何か?

 白川氏はまず、本セッションについて「今回紹介するのはプロダクトマネージャーの広範な活動のほんの一部」と前置きした。また、プロダクトマネージャーの活動には組織のメンバーの認識と協力が必要だと説明し、開発者などプロダクトマネージャー以外の職種の参加者にも、プロダクトマネージャーが普段どのように活動しているかの一例として参考にしてほしいとして、セッションを始めた。

株式会社ヌーラボ サービス開発部 Backlog課 Product Manager 白川宏昭氏
株式会社ヌーラボ サービス開発部 Backlog課 Product Manager 白川宏昭氏

 はじめに、プロダクトマネジメント、プロダクトマネージャーとは何かについて、書籍を参考に説明。

 「プロダクトマネジメント」はプロダクトがマーケットで利益を得るための活動全てが対象だとした(参考:Linda Gorchels著『プロダクトマネジャーの教科書』)。

 また日本ではどちらも「PM」と略されることから混同されることが多い「プロダクトマネージャー」と「プロジェクトマネージャー」の違い、そして「プロダクトオーナー」との違いも説明。プロダクトマネージャーは「何を作るか(What)となぜ作るか(Why)に責任を持つ」役割であるのに対して、プロジェクトマネージャーは、何を作るかが決まった後に「いつまでに作るか(When)とどのように作るか(How)に責任を持つ」とかみ砕いた。

 「プロダクトオーナー」との違いについては、ROIを見る観点の違いで説明。プロダクトをマーケットに投資しそこから収益を得るプロダクトマネージャーに対し、プロダクトオーナーは「チームからの観点」を持って開発チームを投資し、プロダクトの価値を最大化すると説明した(参考:Ken Schwaber, Jeff Sutherland著『スクラムガイド』)。ただし、プロダクトオーナーもマーケットを全く見ていないわけでなく、WhatやWhyを考慮しながら活動するのは両者に共通するとも補足した。

事業としてのボトルネックを特定・解消する

 続いて白川氏は、自身のヌーラボ入社時の状況について解説していく。白川氏はもともと、プロジェクトマネジメントやコンサルティングの経験はあったものの、入社段階ではプロダクトマネジメントの経験はなかった。

 また、前々任のプロダクトマネージャーは2019年に退社しており、前任はヌーラボ代表が同職を兼務していた。プロダクトマネージャーの業務が整備されておらず、引き継ぐべきタスクが不明瞭な状況からのスタートだった。そうした要因が重なり「何から手をつければいいのか、当時はよくわからない状態でした」と白川氏は振り返る。

 また、2020年は同社の事業拡大フェーズでもあった。同年の3月に資金調達を実施。海外拠点を拡大し、多くの社員を採用していくステージにあったのだ。「社員数が増加していくため、ビジョンとリーダーシップの重要性が高くなっていました。また、業務プロセスの合理化・自動化の検討が求められるだけではなく、ガバナンス・コンプライアンスを遵守できる組織作りが必要になっていたのです」と白川氏は解説する。

 また、「Backlog」は最初のリリースから約15年が経過し、プロダクトライフサイクルとしては成長期に位置していた。認知度が上がり大企業にも導入されるようになってきたものの、プロジェクト管理・タスク管理ツールは競合が多く事業拡大戦略の重要性が増していた。かつ、セキュリティやサービスの安定稼働がより重要なテーマとなってきていたという。

 「このような状況下で、私はプロダクトマネージャーとして何をすべきか検討しました。その結果、『Backlog』をプロダクトではなく事業として捉え、会社の向かうべき方向性と一致させた運営を行うこと。自身のこれまでの経験とスキルを生かしつつ、自身がハブとなって社内のプロたちとコラボレーションしながら、事業運営のボトルネックを特定・解消し続けることを決めたのです」と白川氏は語る。

白川氏が見いだした、Backlogのプロダクトマネージャーとしてのマインドセット
白川氏が見いだした、Backlogのプロダクトマネージャーとしてのマインドセット

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実施した4つの策とは?

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この記事の著者

中薗 昴(ナカゾノ スバル)

 週の半分はエンジニア、もう半分はライター・編集者として働くパラレルキャリアの人。現職のエンジニアとして培った知識・経験を強みに、専門性の高いIT系コンテンツの制作を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/111 2020/10/30 11:00

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