プロダクトディスカバリーの必要性
2022年5月28日に行われたResearch Conference 2022で、東京都副都知事・デジタル庁の宮坂さんは「世の中悪いサービス・プロダクトを作ろうとしている人はあまりいない。みんないいサービス・プロダクトを作ろうとしているが使う人がいなかったり、満足度が低いものになっていたりするのが現状」と話されていました。過去ツイートからも良いサービスを作るために当たり前のスタンダードとして、脳内妄想で作らず顧客を見る重要性を説かれています。
脳内妄想で作るな、組織より顧客を見ろ、自分で顧客に会え、データを見ろ、日本一のヘビーユーザーになれ、世界の類似サービスは使い倒せ、結果は数値で語れ。民間でも行政でも良いサービスを作るための基本は同じはず。全部当たり前なことだけど当たり前のスタンダードを少しづつ複利で上げ続ける。
— 宮坂 / miyasaka (@miyasaka) February 19, 2021
現在はプロダクトがあふれている時代です。その中でより良いプロダクトを作るためには脳内妄想を避け、顧客を見て、課題を発見し適切な手段で解決していく必要があります。
ではどうやってそれを実現していくのか?
そのアンサーが「プロダクトディスカバリー」だと思っています。この記事内ではプロダクトディスカバリーをどうやって進めるのかについてご紹介できればと思います。
こんな人に読んでほしい
- プロダクトマネジメントに置いて超重要な「Why」を研ぎ澄ませたい方
- Whyの磨き方や組織へのインストール方法を模索中の方
- 本質的な課題解決に向き合っていきたい方
- ただただ、よいプロダクトを届けたいと思っている方
プロダクトディスカバリーとは
プロダクトディスカバリーについては連載の第1回「プロダクトの価値をPMのセンスに任せない──Rettyがプロダクトディスカバリーに取り組む理由」でも示しましたが、あらためてここでも触れておきます。
まずプロダクトマネジメントとは理想の未来を見据えた上で、ユーザーさんの「課題を発見」し、その「課題を解決」し続けることだと思っています。そして本題のプロダクトディスカバリーとはまさにこの「課題を発見」することです。
プロダクトディスカバリーは、以下3つのステップで進めていきます。
- ①問いを立てる
- ②答えを得る設計をする
- ③問いに答える
以降で、それぞれ具体的に説明します。