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国内No1登山アプリのプロダクトマネージャーは、コロナ禍でどのような行動をしたか?

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 2020年にコロナ禍で大きな影響を受けつつも、戦略をピボットし試行錯誤を続けることで、継続的な成長と過去最大のMAUを達成した登山アプリの「YAMAP」。プロダクトマネージャーの土岐拓未さんに、どのように考え、動き、成功に導いたかを詳しく解説いただきました。(編集部)

目次

はじめに

 はじめまして。登山のGPSアプリ/プラットフォームの「YAMAP(ヤマップ)」でプロダクトマネージャーに従事している土岐と申します。

 YAMAPは、2020年9月に200万ダウンロードを達成しました。コロナ禍において大きな影響は受けましたが、その中で戦略を変え、試行錯誤した結果、成長を続けることができています。実際に中で体験した身としてはなかなか大変でしたが、「登山が自由にできない世界で、登山・アウトドアサービスがどうあるべきか?」という問いに真摯に対峙し続けた結果だと思います。本稿では、プロダクトマネージャーの立場から見たその戦いのドキュメントをお届けできればと思います。

 具体的には以下のようなことを紹介していきます。

  • プロダクトマネージャーはどのような仕事をしているのか?
  • 「コロナ禍」というプロダクトの危機が訪れたときに、どのような意志決定をしたか?

 これにより、「これからプロダクトマネージャーを目指す人」や「プロダクトマネージャーを行っていて業務の進め方に悩む人」に向けて、サポートとなれば幸いです。

 なお、本稿は「プロダクトマネージャーカンファレンス2020」で発表した「コロナ禍において、どのように国内No.1登山サービスは戦略を変えたか?」をベースとしています(編集部注:セッション満足度で33セッション中、第3位の評価を獲得されていました)。

YAMAPとは?

 YAMAPは、2013年にリリースされたAndroid・iPhone向けのGPS地図アプリです。登山に最適化したさまざまな機能を持っていますが、最大の特徴は「オフラインでも使用できる」こと。事前に地図をダウンロードしておけば、スマホのGPSを使用して電波のない環境でも自分の場所をすぐに知ることができます。

 そしてGPSを使って登山に行けば、その軌跡のデータが生成されます。そのデータを写真に関連づけて地図を保存できる機能をYAMAPは持っています。登山者は「活動日記」という形でそのような登山記録をアップできます。これは他の登山者にとっても最新の山の情報を知ることができる、とても有益な情報となります。

 この登山記録は平均1.5万程度毎日アップされており、YAMAPに蓄積された登山の情報は膨大なものになっています。また登山記録を媒介としたユーザー同士のコミュニケーションも盛んで、さまざまなコミュニティが自然発生しています。GPSアプリであると同時に、登山コミュニティ・プラットフォームとして登山者を支える存在になりつつあるわけです。

 2020年9月にYAMAPは通算200万ダウンロードを突破しました。これは登山人口の約3割を占める数であり、ダウンロード数・ユーザー規模共に国内最大級のサービスとして成長しています。


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著者プロフィール

  • 土岐 拓未(株式会社ヤマップ)(トキ タクミ)

    株式会社ヤマップ プロダクト・マネージャ 国内No.1登山アプリ・サービス「YAMAP」のプロダクトマネージャー。2018年までは東京のソフトウェア・ベンダーにてB2B製品の開発責任者、新製品の提案・開発などに従事。YAMAPの企業理念に賛同し、2019年より福岡に移住しジョイン。戦略策定や...

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