レバレジーズは、同社が提供している、スクラム開発のための業務効率化支援ツール「Agile Effect(アジャイルエフェクト)」の大型アップデートを、10月2日に実施した。
「Agile Effect」では、利用企業の声をもとに日々プロダクトの改善を行う中で「ベロシティのようなチームパフォーマンスの指標はあるが、マネージャーやリーダーがメンバーに対して各個人の成長を支援できるような定量指標や判断材料がない・それを可視化しようとすると非常に時間がかかる」といった声が寄せられていた。
しかし、スクラムガイドやアジャイルコーチの回答によると、個人の生産性を比較することで不要な競争が起きてしまい士気の低下やプロダクト品質の低下につながると考えられているため、個人の生産性を直接的に振り返ることは一般的に推奨されていない。
このように、実際に利用企業から寄せられた声とスクラム開発の思想にギャップが生じている中、上記の理由に抵触しないような形でニーズに応えるため同社は「タスクの進行状況管理」と「個人実績の振り返り」機能をリリースした。
これによりメンバーの成長に直面する課題を可視化し、メンバー個人が自身の振り返りを効果的にできるようになった。また、リーダーが各メンバーそれぞれに対して1on1などにより定量的な指針に基づいて目標設定をしたりするなど、メンバーのモチベーション向上や効果的な成長支援が可能となる。
今回のアップデートの詳細は以下の通り。
「タスクの進行状況管理」機能
- チーム全体のタスク進捗状況を可視化
チーム全体のタスク進捗状況を一目で確認できる。未着手、進行中、完了のタスク数とそれぞれのストーリーポイントが明確に表示されるため、スプリントの進行状況やチーム全体の生産性を即座に把握できる。
- 各メンバーのタスク進捗状況を可視化
各メンバーの担当タスク、ストーリーポイント、進捗状況が一覧で表示されるため、特定のメンバーへの過度な負荷や、サポートが必要なメンバーを迅速に特定できる。これによりチーム全体のリソース配分をスプリント中に最適化し、フロー効率を向上させるための具体的な施策を講じることが可能。
- WIPの同時進行数の検査によるサイクルタイムの短縮
進行中にあるタスクを見ることで、同時に着手しているタスク数が表示される。同機能を用いてWIPの数が増えないよう監視することで無駄を排除でき、サイクルタイムの短縮および品質が向上する効果が期待できる。
「個人実績の振り返り」機能
- 各メンバーの実績から個人ごとのキャパシティーを反映したプランニングが可能
メンバーごとの実績に基づいて各メンバー間で無理のないスプリント計画を立てることが可能で、安定してスプリントゴールを達成できる。
- 各メンバーの実績からパフォーマンスを可視化し、適切な目標を設定が可能
各メンバーのスプリント達成率、ベロシティ、稼働効率などの重要な指標を視覚的に表示する。これにより、1on1などでの具体的なフィードバックや個人の目標設定に活用できる。
- 閲覧権限の設定によるチーム文化を保護
権限によって閲覧範囲を設定できる。例えば、全メンバーの実績を閲覧できるのは管理者やリーダーのみに限定したりするなど、組織の文化や方針に合わせて柔軟に運用できる。透明性と個人のプライバシーのバランスを取りながら健全なチーム環境を維持し、個人の成長を促せる。
なお同社では、より多くの企業に生産性の向上を感じてもらうため、1カ月間の無料トライアルを実施する。
「Agile Effect」は、タスク管理ツールと連携し、アジャイル・スクラム開発の可視化・高速化を支援するSaaS。アジャイル開発に必要なメトリクスを可視化することで、チームの生産性向上と開発者体験の改善をサポートしている。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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