PR TIMESは、同社の提供するカスタマーサポートツール「Tayori(タヨリ)」が、20〜59歳の男女で問い合わせ経験のあるビジネスパーソン1万400名、およびカスタマーサポートあるいは問い合わせ対応業務に従事する人309名を対象に実施した、カスタマーサポート・問い合わせ対応に関するアンケート調査の結果を、3月18日に発表した。同調査は、2月25日〜3月3日の期間に行われている。
調査対象者のうち、問い合わせ経験のあるビジネスパーソンに、ここ1年で自身が購入した商品やサービスに問題が発生した際に、解決手段として利用した経験があるものを尋ねたところ(複数回答)、前年調査と同様に「お問い合わせフォーム」「電話窓口」「メール」が上位を占めた。一方で、割合でみると「電話窓口」「メール」が減少し、「チャットボット」が増加している。

購入した商品やサービスに問題が発生した際に、問題解決の手段として利用したいものを尋ねた質問(複数回答)では、「SNS(公式アカウント)」が前回調査よりも減少し、「SNS(一般ユーザー・投稿)」や「レビューサイト」が増えており、ユーザーの意見や実体験を参考に解決を試みる傾向がみられた。

過去6か月間に、サポートへの問い合わせを検討したものの、実際には問い合わせなかったことがあるかを尋ねたところ、「ある」という回答が43.7%に達している。問い合わせを行わなかった理由としては、「営業時間外だったのでまた今度にしようと後回しにした」「返信までの時間や待ち時間を見て、長すぎると諦めた」「必要な情報(注文番号など)を探すのが面倒で断念した」「FAQを探したが見つからず、そのまま放置した」といった回答が寄せられた。

調査対象者のうち、カスタマーサポートあるいは問い合わせ対応業務に従事する人に、自社運営のカスタマーサポート業務について、KPIとしてどのような指標を設定しているかを尋ねた質問(複数回答)では、「問題解決率」(24.4%)が前年よりも8.3ポイント増で最多となり、「コール応答率」(23.7%)が前年より5.5ポイント増でそれに続いている。

カスタマーサポート業務について、チーム(部署)の課題を尋ねたところ(複数回答)、「問い合わせ全体のパフォーマンス改善」(22.3%)、「問い合わせ対応業務の品質管理」(21.7%)が上昇した。

カスタマーサポートにおける生成AIの利用方針を尋ねた質問では、「関心がない、考えていない」が39.2%を占めている。一方で、「検討しており、今後使う予定である」(20.5%)という回答も、前年より5ポイント増加した。

カスタマーサポート用のシステムへの投資を計画しているかを尋ねたところ、「計画がない・減額を計画している」(37.2%)が前年よりも増加し、システム投資への優先度が下がっていることがうかがえる。

カスタマーサポートあるいは問い合わせ対応業務に従事する人のうち、自社運営のカスタマーサポート業務に生成AIが導入されているという人に、生成AIを利用した機能で満足しているものを尋ねた質問(複数回答)では、「チャットボットの自動応答」(39.4%)、「文脈を理解した回答文の自動生成」(37.9%)「問い合わせデータからの傾向分析」(27.3%)が上位を占めた。

3月26日13時〜14時には、同調査の協力会社であるCS HACKの代表取締役CEO・藤本大輔氏を招いて、調査結果について解説してもらうウェビナー「カスタマーサポート調査をCSコミュニティリーダーが徹底解説!」を開催する。ウェビナーでは、調査結果で明かされなかったサポート従事者の課題やKPIなどが共有されるほか、藤本氏の経験やコミュニティでの知見なども紹介される。参加費は無料で、事前登録が必要。

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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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