編注
原文:「8 product analytics examples 」。翻訳にあたり若干加筆修正を行っています。
はじめに
プロダクト分析では、プロダクトやユーザー行動のデータを使って、デジタルプロダクトのデザインや機能を最適化しながら、開発サイクルを繰り返していきます。プロダクト分析ツールを使えば、必要なデータを計測しながら、傾向分析が行えます。例えば、ユーザーのコンバージョン、アクティベーション、解約に関するプロダクト分析の指標を理解し改善を目指すことができるのです
デジタル企業は皆データを持っています。しかし残念ながら、多くの企業がそのデータを十分に活用できていません。
この理由は、アプリやWebサイトのほとんどが、自身の詳細なレポートを生成できるように設計されていないからです。分析機能がなければ、プロダクトがうまく機能しているかどうかを示すユーザー行動データが不完全に収集されたり、不適切な形式で保存されたりしてしまいます。
プロダクト分析ツールでは、全データソースを1つのビューに整理した形で統合します。そうすることで、どのようにプロダクトが使用されているかのデータはもちろん、その理由も理解できるので、データを有用なものに変えられます。分析から得られたインサイトを利用すれば、プロダクトを改善して、ユーザーにより大きな価値を提供できます。
プロダクト分析は、デジタル企業が収益を上げて成長を促進するための、必要な情報を提供してくれるのです。
プロダクト分析とは何か
プロダクト分析は、(アンケート調査などで)ユーザーが行うと言ったことではなく、実際にユーザーが行っていることを詳細に理解することができます。これは“reavealed behavior”(明かされた行動)と呼ばれるもので、非常に示唆に富んだデータです。
ユーザーは自分の未来を予測することは得意ではないので(新年の抱負について考えてみれば分かりますよね)、ミスが起こりやすいユーザー調査やユーザーインタビューよりもプロダクト分析を使うことで、真のユーザー行動を深く掘り下げることができます。非常に詳細なデータがあれば、プロダクト設計と継続的な開発サイクルにおいて、より良い意思決定がしやすくなります。
プロダクト分析では、ユーザーがプロダクト内で行った1回のアクション(イベントと呼ばれます)が計測されます。このプロダクト利用データとプロダクト分析から得られたインサイトは、プロダクトマネージャーやエンジニア、デザイナー、またその他のメンバー、全員が利用可能です。リテンションの改善や収益性の高いユーザーのセグメント化、付加価値の提供、プロダクト内のユーザーの行動を妨げている部分の発見や、ユーザーフローの改善などに活用できます。