編集部注
本稿は、ソフトウェア開発支援ツール群を提供されているアトラシアン社のブログ記事「4 ways Jira Product Discovery helps program managers drive cross-functional collaboration」を翻訳・加筆修正したものです。
はじめに
プロダクトチームがうまく回るようになると、拡大フェーズに入ります。最初は1チームだけだったものが複数のプロダクトチームができるようになります。それぞれのプロダクトチームがまったく別のプロダクトを構築するのであれば、横の繋がりはそれほど意識する必要はありませんが、プロダクト間の連携が必要な場合は、「プログラムマネージャー」という新しい役割が必要になる場合があります。
「プロダクトチームが担当するプロダクト間の調整」を行うのがプログラムマネージャの役割です。どのような戦略や目的を追求するかを決定し、さまざまなプロダクトチームと調整する必要があります。プロダクトマネージャーのパフォーマンスを監督し評価する、リーダー的役割を担うこともあります。
今回は「プログラムマネジメント」について解説します。
あなたはプログラムマネージャーとして、常に競合しあう優先事項を調整し、組織の複雑さをうまく操り、全員が同じ方向に進むように努めています。プログラムマネージャーは経営陣の戦略ビジョンと、複数チームの日々の実行との間をつなぐ接着剤のような存在です。しかし、このバランスを取る作業は、適切なツールがなければすぐに手に負えなくなる可能性があります。
異なるシステムに散在する情報、一貫性のない優先順位付けプロセス、不明確または古いロードマップ、そして計画が頻繁に変更される中で整合性を維持するという継続的な苦労を強いられます。 経営陣から進捗報告を求められた際には、プログラムマネージャーはチーム横断で正確な情報を集めるために慌ただしく動き回ることになります。そして、さらに厄介なのは、 複数の相互依存するチーム全体でこれを管理すること、です。
アトラシアンが提供するプロダクトディスカバリーツールであるJira Product Discoveryは、より良い透明性、整合性、意思決定を促進するために、そしてアトラシアンのプロダクトチーム内部で同様の課題を解決するために開発されました。Jira Product Discoveryが部門横断の協業と調整を支援する4つの方法についてご紹介します。
1.ポートフォリオの取り込みと優先順位付け
プログラムマネージャーは複数チームと仕事をするため、標準化された受け入れプロセスを確立するのに苦労し、優先順位のサイロ化や整合性のない意思決定が発生してしまう傾向があります。統一されたアプローチが欠如していると、ビジネスにとって影響の大きなプロダクト開発が遅延したり、リソースが適切に配分されなかったりする可能性があります。
Jira Product Discoveryは、単一のプロダクトチームで活用できるだけでなく、複数のプロダクトチームを束ねるプログラムマネージャーが複数のプロダクトチームを統合的に管理する方法を標準化することも可能です。
- 複数のプロダクトチームが異なる用語を使うのではなく、同じ用語を使って標準化を推進するための「グローバルフィールド」
- 影響度や工数評価など、一貫した評価基準とスコアリング方法の確立
- 複数チームのロードマップを統一されたビューに集約
これにより、リーダーシップチームはプログラム全体にわたるイニシアチブを客観的に評価でき、最も影響力の高い作業に適切なリソースを割り当てることが可能になります。

2.経営陣のためのポートフォリオ進捗の可視化
それぞれのプロダクトチームが異なるツールや形式で進捗を管理していると、不一致が生じ、経営陣に対して明確で簡潔な情報をまとめるのが困難になります。統一したビューがなければ、プログラムマネージャーは時間をかけて各プロダクトチームから情報を収集することになります。その結果、経営陣は課題の早期発見や、適切な意思決定をすることが困難になります。
Jira Product Discoveryのプロジェクト横断型のビューを使用すると、ポートフォリオのロードマップを統合し、経営陣に対して、複数チームの進捗をリアルタイムで可視化できます。これによって、経営陣からの迅速なフィードバックが可能になります。
- プロジェクトのステータスに基づきプロジェクトを整理し、進捗が遅れている箇所を簡単に特定できる「ボードビュー」
- プロジェクトのステージ、リリースのタイプ、リリースターゲット時期などの情報を標準化するための「グローバルフィールド」
- ロードマップ上のアイデアをJiraのワークアイテムにリンクし、デリバリー進捗フィールドを追加してリアルタイムの進捗更新を表示可能
さらに、チームは独自のプロジェクトで優先順位付けと計画を継続しながら、自律性を維持できます。

