Quest Researchは、同社の運営する生成AIを活用したインタビュープラットフォーム「qork(コルク)」において、AIインタビューの累計実施回数が5000回を突破したことを12月4日に発表した。

これまで、定性調査(デプスインタビュー)は1対1の深掘り対話を行うことで、「深い顧客インサイト」を得られていたものの、サンプル数は5〜10名程度と限定的で、統計的な信頼性には限界があった。また、定量調査は数百名規模で実施できる一方で、表面的な回答に留まることから深い顧客理解には課題があった。

qorkは、生成AIの活用によって定性調査と定量調査のギャップを埋める「第3の顧客リサーチ」として、アンケートのような手軽さを保ちつつ対話型のインタビュー調査を数十人から百人規模で同時並行に実施することを可能にしている。
AIならではの「品質の均一性」を実現しており、人間のようなスキル差や、疲労による精度のブレといった属人性に左右されないので、すべての回答者にムラなく「一定水準以上の深掘り」を徹底できる。従来のアンケート自由記述とは比較にならない「リッチな定性データ」を大量に収集することで、分析までの一貫した自動化を可能にした。
AI分析レポート機能を含む一連の技術改善によって、これまでは専門家による手作業で、約3週間を要していたプロセス全体を最短1日で完了でき、事業開発において市場や顧客の変化に対する、迅速な意思決定を実現する。
今回発表された「累計実施回数5000回」というマイルストーンへの到達は、特許取得した基盤技術(AIインタビュー機能)をベースに、顧客との協働による継続的かつアジャイルなPDCAサイクルを通じて技術を進化させ続けてきた成果だ。
ここまで行われてきた、おもな技術改善およびその効果は以下の通り。
- Voice(音声読み上げ)機能の実装:AIからの質問を音声で読み上げる機能を実装。文字を読む負担を軽減し、より「人と対話しているような自然なインタビュー体験」を提供
- 文字起こし精度の向上:高精度な議事録自動作成による、インタビュー内容の正確な記録
- より自然な会話体験:AI対話の質的向上による、対象者が違和感なく本音を語れる環境の実現(回答深度の向上)
- 自動分析の精度向上:より的確なインサイト抽出による、調査価値の最大化
今回の、AIインタビューの累計実施回数5000回突破を記念して、「AIインタビューの効果を体験したい」という新規顧客企業を対象に、通常なら同規模の実施に税別40万円相当の費用が発生するAIインタビューを、通常のリクルーティング費用・システム利用料なども含めた「コミコミ価格」で手軽に始められるパッケージを用意した。

同パッケージを利用することで、AI分析を含んだ「第3の顧客リサーチ」を従来の調査のように複雑な見積もり調整を行うことなく、スピーディに体感できる。なお、同パッケージは12月末までに問い合わせを行った企業を対象にした限定プランとなる。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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