STORES 予約(旧:Coubic)のheyグループ化
現在、heyでは4つのプロダクト「ネットショップ開設」「POSレジ」「キャッシュレス決済」「オンライン予約システム」を展開しています。これらのプロダクトはすべて一から作ったわけではなく、時に他社のプロダクトをグループ化(統合)をしながら、増やしてきました。heyでは、グループ化を重要な事業戦略の一つと考え、今後も「内製化」と「グループ化」を組み合わせながら、オーナーさんの課題を解決していきます。そこで重要なのが、グループ化したあとの「PMI」です。PMIとは、Post Merger Integrationの略で、統合効果を確実にするための統合プロセスとマネジメントのことです。今回は、「STORES 予約(旧:Coubic)」のグループ化の例をもとに、グループにジョインした側の視点で「PMIの成功に必要なポイント」を紹介します。
オンライン予約システムの立ち上げと代表就任
「STORES 予約(旧:Coubic)」は、2014年に私が数名の仲間と一緒に立ち上げたオンライン予約システムです。美容院、リラクゼーション、フィットネスなど幅広い業種で導入していただいています。例えばお客さんは、お気に入りのフィットネスクラブをWebやアプリから保存すると、そこから予約できます。運営オーナーさんは、当然のことながら予約の電話対応がなくなります。さらに、通常のオンライン決済はもちろん、月謝といったスクール系特有の支払いのやり取りをすべてキャッシュレス、ペーパーレスにできるので、より業務を効率化することができます。
もともと、このオンライン予約システムは、オーナーさんの課題を解決したいというより、私が生活者として予約のために電話することがおっくうで、予約という行為の「めんどくささ」を解決したいと思い始めました。そうしためんどくささ、電話に時間をとられることの煩わしさを解決するためには、オーナーさん側にお客さん(利用者)とのインターフェースとなるソフトウェアを提供することになります。しかし、当時はオンライン予約システムを提供しているプレーヤーがまだ少ない状況でした。
また、サービスを立ち上げる数年前の2011年頃、私はアメリカに滞在していました。ちょうどUberやSquareなどスマートフォンを利用したリアルの世界との接点を持つサービスが立ち上がっている時期で、タクシーを呼ぶ、お金を払うというシーンにイノベーションが起こりつつありました。当時、日本ではスマートフォンでの事業といえばゲームが中心だったので、リアルな世界にひも付いたサービスは可能性があるのではないかと考えました。
アメリカで見たリアルな世界とひも付いたサービス、かつ、プレーヤーが少ない状況を見て、可能性があるのではと思い、オンライン予約システムを立ち上げました。
ゼロイチで会社・事業を立ち上げる初めての挑戦。予約という行為の「めんどくささ」を解決するという強い思いで始めましたが、事業を進めていく中で、予約だけが課題ではないと知りました。