One Capitalは、生成AI技術を取り入れた国内SaaSをまとめたカオスマップ「Japan Generative AI Application Landscape」を、6月19日に公開している。
同カオスマップの作成は、海外には生成AI SaaS(Generative AI Application)が多数存在し、それに関するカオスマップも公開されている一方で、国内では同様のカオスマップが存在していなかったことから行われた。
同社は、国内で生成AI技術を活用しているSaaS企業をリサーチし、その結果を元に作成したカオスマップを公開するとともに、それぞれのカテゴリにおけるプロダクト数、主要なプレーヤー、資金調達の動向などについても解説している。
One Capitalのリサーチによれば、生成AI SaaSは国内に42サービス存在しており、種別ではAI-Nativeが61.9%、Embedded-AIが38.1%となっており、数だけでみると前者が市場を牽引していることが明らかになった。
AI-Nativeには、セキュアな環境でChatGPTが利用できる「法人GAI」、AIを使ったキャッチコピー制作ツール「Catchy Writing Assistant」、音声の自動文字起こし「Summary fm」などがある。また、Embedded-AIにはGPTを活用したFAQ作成支援機能を提供する「Helpfeel(同社支援先)」、営業担当者向けAIチャットを実装した「KNOWLEDGE WORK(同社支援先)」、ChatGPTを活用することでマーケティングの自動化を支援する「ferret One(同社支援先)」などが存在している。
どちらのサービスも今後増加していくことが期待され、AI-NativeではGPTをはじめとした生成AI技術の発展によって、より多くのSaaS企業がAIをビジネスの核としたサービスを開発し、市場に参入する可能性がある。一方、Embedded-AIでは既存製品にAIを組み込むことで、より高度な機能の提供を可能にし、CXを向上させる流れは今後も継続していくと考えられる。
生成AI SaaSをカテゴリ別でみると、Text領域が71.4%に達し市場の大半を占めている。同領域にはSupport、Marketing、General Chatといった分野が含まれる。
画像生成サービス「生成AI GO」やAIアシスタントを搭載したウェブサイトビルダー「STUDIO(同社支援先)」を含むDesign分野などが含まれるImage領域が、それに続いている。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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