編注
原文:「How we use ‘shaping’ to accelerate time to market」。翻訳にあたり若干加筆修正を行っています。
プロダクト開発の効率性を高める「シェイピング」
企業は何十年も前から(デジタル製品以外を含めるなら、何世紀にもわたり)、製品開発プロセスを「ハック」しようとしてきました。しかし、予期せぬ問題が発生すると、お金や時間の節約になるはずだった手法が本質的に無駄になってしまうことがあります。そして、この失敗した戦略から抜け出し、次の戦略へと進むことになります。
Mixpanelでも、他社に漏れず、後戻りや無駄な作業を避けるために常に作業方法を改善しようと努めています。
そのため、2020年には、プロジェクトマネジメント会社のBasecampが著書『Shape Up(シェイプアップ)』で提唱したプロジェクト計画戦略の「シェイピング」というプロセスを導入しました。 このプロセスは、私たちのプロダクト開発においてすでに成果を挙げており、今後も採用し続ける価値がありそうです。
「シェイピング」とは以下のような考えです。
6週間ごとの各製品開発サイクルは、何かを完了(つまりデプロイ)し、エンドツーエンドで出荷した状態で終了すべきです。6週間のサイクル内に終わらないプロジェクトは、デフォルトでキャンセルされ、延長することはありません。
「シェイピング」がすべてとは思っていませんが、Mixpanelにとっては有効であり、読者の皆さまにとっても役立つ可能性はあります。
「シェイピング」を採用するきっかけとなった問題
私たちのチームは、完了したプロジェクトの振り返りを行って、実行プロセスを改善することに役立てています。そして、成功したプロジェクトにおいても一貫して改善すべき点があることに気がつきました。
例えば、
- プロジェクトが長引き、次に進むべきタイミングが不明確である。
- 本格的に実装する際に、顧客体験やプロジェクトスコープに関して重要な疑問が生まれる。その疑問の解決に時間を取られて作業が停滞し、計画変更を余儀なくされる。
- 実装から数か月で目標について考えが変わる。最初の実装に費やした時間と、構築した未使用のものを整理する時間が無駄になる。
これらの事実から、仕事の進め方や時間、優先順位を管理するために、もっと良い方法が必要だと考えました。